反体制派クルド人らによって「シリア・クルド青年調整連合」の結成が宣言されるなか、米・仏両大使がハマー市を視察訪問(2011年7月7日)

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反体制勢力の動き

AKI(7月7日付)によると、民主的変革諸勢力国民調整委員会は7日晩に会合を開き、10日にアサド政権が開催を予定している国民対話会合協議会への不参加を決定した。

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「危機解決のため、政権が依然として暴力に依存しようとしており、こうしたありようは対話の呼びかけと矛盾している」というのが不参加の理由。

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クウェート紙『カバス』(7月7日付)は、複数の消息筋の情報として、政権打倒、対話拒否を求めて抗議デモを呼びかける反体制活動家のほとんどが国外におり、インターネットなどを通じて唱導している、と報じた。

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アラブ言論表現の自由擁護委員会代表のバヒーヤ・マールディーニー女史は、アサド政権が開催準備を進める国民対話会合協議会に関して「協議会に出席する者は民衆の支持を失うだろう」との見方を示し、「問題とされるべきは、反体制派と体制、体制と国民の間の信頼の危機である」と述べた。

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反体制デモを行うとされるクルド人の調整諸組織が声明を出し、「シリア・クルド青年調整連合」を結成すると発表した。

連合への参加を表明した調整は以下の通り:

1. カーミシュロー調整(カーミシュロークルド青年運動総合評議会)

2. ダルバースィーヤ調整(ダルバースィーヤ革命青年連立)

3. スィリー・カーニヤ調整(クルド・インティファーダ青年運動)

4. アフリーン調整(アフリーン青年調整)

5. コバネ調整(コバネ・クルド青年)

6. アレッポ調整(アレッポクルド青年)

7. ダマスカス調整(ダマスカス・クルド革命代表、ダマスカス大学クルド人学生調整)

8. ラッカ調整

9. タッル・アブヤド調整

10. ディルベ・スピーイェフ(カフターニーヤ)調整

11. ジル・アーガー(ジュワーディーヤ)調整

12. ハサカ調整

シリア政府の動き

SANA(7月7日付)によると、タルトゥース市、バーニヤース市(タルトゥース県)、ジャラーブルス市(アレッポ県)、ハルファー村(ダマスカス郊外県)、スワイダー市、ラタキア市などでアサド大統領の包括的改革プログラム支持するデモ集会が行われ、多数の市民が参加した。

このうち、タルトゥース市の集会では全長1キロのシリア国旗が、またスワイダー市の集会では全長500メートルのシリア国旗が広げられた。

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SANA(7月7日付)によると、トルコに避難していた市民100人がイドリブ県ジスル・シュグール市に帰宅した。

国内の暴力

『ハヤート』(7月8日付)によると、ヒムス県、ハマー県での軍・治安部隊の増強に対抗するかたちで、ハマー市、ヒムス市、ラスタン市(ヒムス県)、ハウラ地方(ヒムス県)の住民がゼネストを敢行し、商店、学校、民間・公営企業などが閉められた。

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シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県、イドリブ県、ハラスター市(ダマスカス郊外県)、ダイル・ザウル市、ナワー市(ダルアー県)、ラタキア市、ハサカ県、ヒムス市、ブーカマール市(ダイル・ザウル県)、マアッラト・ヌウマーン市(イドリブ県)で数千人が夜間デモを行った。

一方、アフバール・シャルク(7月7日付)によると、シリア・アラブ・テレビでラタキア県での民衆襲撃について証言した元武装集団メンバーのアビー・ナズィール・サルワーヤ氏の兄弟が逮捕された。

サルワーヤ氏が精神病だったことを示す文書を反体制派が公開した直後の動きだという。

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ヒムス県では、複数の活動家・目撃者によると、兵員輸送バス4輌、貨物車輌5輌以上からなる治安増援部隊がタルビーサ市に到着した。

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ハマー県では、複数の活動家・目撃者によると、軍の戦車がハマー市入り口に再展開し、治安部隊が活動家数十人を逮捕した。

また100世帯以上の家族が、ハマー市での治安・福祉サービス状況、インフラ状況の悪化を受け、サラミーヤ市に避難した。

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イドリブ県では、複数の活動家らによると、治安部隊がカンスフラ村、バルユーン村から撤退し、イブリーン村に向かうとともにアブティーター村を包囲した。

また、マガーラ村、ファルキヤー村、ダイル・サンバル村で、治安部隊による逮捕摘発活動が続いたという。

諸外国の動き

米国務省は、ロバート・フォード大使が米大使館員とともにハマー市を視察訪問し、同市の「12人」と会見し、「合衆国がシリア国民とその表現の権利を支持していることを表明した」と発表した。

国務省によると、フォード大使らは9日までハマー市に滞在する予定。

米国務省高官は『ハヤート』(7月8日付)に、フォード大使ら一行のハマー市訪問に関して、「シリア政府に通達済みである」と述べた。

同高官はまた、視察訪問が「同市の状況を直接視察し、自らを表現し、権利を得ようとするシリア国民への合衆国の支持を表明することにある」と付言した。

なおフォード大使一行には、エリク・シュヴァリエ仏大使らフランス大使館員も同行した。

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、アサド政権が改革を行い得る機会が「ない」と述べた。

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国連の潘基文事務総長は、シリア国内での「殺戮行為の停止」と、人道・人権を評価するための使節団の受け入れをアサド政権に求めた。

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EU加盟諸国もまたレバノン、トルコのシリア人避難民への支援のための「人道的回廊の設置」を呼びかけた。

AFP, July 7, 2011、Akhbar al-Sharq, July 7, 2011、AKI, July 7, 2011、al-Hayat, July 8, 2011、Kull-na Shuraka’, July 8, 2011、Naharnet, July 7, 2011、al-Qabas, July 7, 2011、Reuters, July 7, 2011、SANA, July 7, 2011などをもとに作成。

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