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『ハヤート』(7月6日付)は、ダマスカス県で16日に予定されていた「救国内閣」発足に向けた大会が開催許可申請を当局に却下されたと伝えた。
こうしたなか同大会発起人の一人でムハンマド・ハバシュ人民議会議員は、ダマスカス郊外県で開かれた無所属の人民議会議員ら62人による会合に出席し、「我々はシリアで、危機のなかに暮らしている。社会のあらゆる場所で活動する権利がある。バッシャール・アサド大統領が立ち上げた国民対話への呼びかけもなされている」と述べた。
また「無所属議員が祖国の問題(解決)のために支援しつつも、一つの枠組みにとらわれず、無所属として自ら、シリアの将来のための枠組みを打ち出す」べきだと主張、「我々の目標は、アサド大統領の指導を支持することで平和的・民主的市民国家をめざすことにある」と付言した。
マフディー・ハイル・ビク議員は、会合が「現在、経済、行政、情報、政治といった分野で提示されている改革について議論するための国民対話の原則のもとに」あると述べた。
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シリア人権ネットワークのアフマド・ハーズィム報道官は、「共同の暮らし」の名で今月17日に大会を呼びかけ、「祖国を侵略しようとする原理主義の波、あらゆる暴力破壊行為に対抗するための大いなる世俗主義ブロックを立ち上げ」、市民権、人権のしくみを検討することを主唱した。
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クルド人権一般的自由擁護機構(DAD)、シリア・アラブ人権機構、シリア人権機構(Maf)、シリア人権機構(SWASIAH)、シリア人権国民機構、シリア・クルド人権委員会、シリア民主的自由人権擁護諸委員会は共同声明を出し、アサド政権によるデモ弾圧を批判した。
『ハヤート』(7月6日付)は、国民対話委員会が主催する協議会(10日)招待者のリストには、150人以上が記され、そのなかには、ハイサム・マーリフ弁護士、アンワル・ブンニー弁護士、作家のアクラム・ブンニー氏、思想家のタイイブ・ティーズィーニー氏、ハサン・アブドゥルアズィーム民主的変革諸勢力国民調整委員会代表、フサイン・アウダート同副代表、ブルハーン・ガルユーン副副代表、ハイサム・マンナーア氏、サミール・アティーヤ氏といった内外の著名な活動家が含まれていると報じた。
このうち、出席者の3分の1以上をなすとされるエコノミスト、ジャーナリスト、有識者、アスリートなど無所属の活動家は全員出席することで合意しているという。
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SANA(7月5日付)によると、イドリブ市クスール地区で、アサド大統領の包括的改革プログラムを支持するデモが行われ、全長700メートルのシリア国旗が広げられた。
またタッル・アブヤド市(ラッカ県)、マンビジュ市(アレッポ県)、ハワーシュ町(ヒムス県)、ダマスカス県旧市街のダマスカス城前、ナシャービーヤ町(ダマスカス郊外県)、シャフバー市(スワイダー県)などでも同様のデモが行われ、各会場に数千人が集まった。
ハマー県では、複数の目撃者によると、ハマー市内の市場、駅前の交差点、ナズラ・ジャズダーン地区、アラマイン地区、フィラーヤ地区、アレッポ街道、ハーディル地区から北部のアースィー川流域などで、治安部隊が逮捕・摘発活動を行い、少なくとも11人が死亡、数十人が負傷した。
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シリア人権連盟によると、ダマスカス郊外県アルバイン市で、4日に治安部隊によって殺害された2人の葬儀が行われ、約1万4,000人が参列、同市、ハジャル・アスワド市、ダマスカス県のカーブーン区で数千人が反体制デモを行った。
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イドリブ県では、『ハヤート』(7月6日付)によると、軍がカフルナブル市に進入、シリア人権連盟によると、同村およびヒッラ村で治安部隊が逮捕摘発活動を行った。
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クッルナー・シュラカー(7月5日付)は、6月27日にダマスカスで開催された「民主的市民国家のもと、シリアはみんなのもの」大会に出席した作家のナビール・スライマーン氏の自宅(ラタキア市)が何者かによって襲撃されたと報じた。
ビクトリア・ヌーランド米国務省報道官は「合衆国は、平和的デモ参加者への攻撃継続に対して大きな懸念を表明する」と述べ、ハマー市などからのシリア軍・治安部隊の撤退を要求した。
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ウィリアム・ヘイグ英外務大臣は、ハマー市での軍の治安維持活動に関して、「弾圧は(アサド政権の)正統性を低下させるだけ」と批判した。
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AFP(7月5日付)は、7月4日にトルコに避難していたシリア人267人が帰国、トルコ国内にとどまっているシリア人避難民の数は9,678人、帰国したシリア人の数は5,673人になったと報じた。
AFP, July 5, 2011、Akhbar al-Sharq, July 5, 2011、July 6, 2011、al-Hayat, July 6, 2011、Kull-na Shuraka’, July 5, 2011、Naharnet, July 5, 2011、Reuters, July 5, 2011、SANA, July 5, 2011などをもとに作成。
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ナハールネット(11月21日付…
イドリブ県では、テレグラムの「…