シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦の発効から2日目(爆撃を激化させてから123日目)となる9月1日、シリア・ロシア軍の爆撃は記録されなかったが、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘は続いた。
シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より7人(民間人2人(うち女性1人、子供0人)、シリア軍兵士3人、反体制武装集団戦闘員2人)増えて4,109人となった。
うち、1,048人が民間人(女性186人、子供261人を含む)、1,394人がシリア軍兵士、1,667人が反体制武装集団戦闘員。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、ジャルジャナーズ町、ハーッス村、ヒーシュ村、バーブーリーン村、カフルサジュナ村、タッフ村、ダイル・ガルビー村、ダイル・シャルキー村、マアッラト・ハルマ村、キンダ村、マルアンド村、ダイル・サンバル村を砲撃した。
また、シリア人権監視団によると、トルコ軍の車列がカフルルースィーン村に設置された通行所を経由して、シリア領内に入った。
車列は15輌の車輌から編成されており、緊張緩和地帯第1ゾーンのシリア政府支配地域との境界方面に向かったという。
なお、トルコ軍の車列は、8月31日にもシリア領内に入っている。
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ハマー県ではSANA(9月1日付)によると、スーラーン町近郊で反体制武装集団が残していった即席爆弾が爆発し、民間人3人が死亡、2人が負傷した。
一方、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がシャフルナーズ村、クーラ村、マイダーン・ガザール村を砲撃した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯、フドル丘を砲撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を33件(アレッポ県6件、イドリブ県10件、ラタキア県10件、ハマー県7件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を12件(アレッポ県3件、イドリブ県7件、ハマー県2件)確認した。
AFP, September 1, 2019、ANHA, September 1, 2019、AP, September 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 1, 2019、Reuters, September 1, 2019、SANA, September 1, 2019、SOHR, September 1, 2019、UPI, September 1, 2019などをもとに作成。
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