シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから25日目(爆撃を激化させてから146日目)を迎えた9月25日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。
シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,155人だった。
内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,675人。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターが、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。
また地上部隊も同地を砲撃した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村一帯、ジャズラーヤー村を砲撃した。
これに対して、反体制武装集団はシリア政府支配下のアレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区を砲撃し、複数人が負傷した。
SANA(9月25日付)によると、反体制武装集団はまた、ハラブ・ジャディーダ地区だけでなく、ナイル通りを砲撃した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、タッフ村を砲撃した。
また前日にシリア軍が進軍したタッル・ジャアファル村一帯では、シリア軍と反体制武装集団が砲撃戦を行った。
一方、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構の治安部隊は、トルコのハタイ県に近いダーナー市でダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと激しく交戦した。
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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月25日付)によると、シリア軍部隊がサナマイン市で正体不明の武装集団と交戦し、1人が死亡、複数が負傷した。
また、HFL(9月26日付)によると、東ムライハ村の村長で和解委員会メンバーでもあるガーリブ・ズウビー氏が何者かに撃たれて死亡した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県16件、ラタキア県10件、アレッポ県11件、ハマー県2件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を32件(イドリブ県12件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県6件)確認した。
AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、HFL, September 25, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。
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