北・東シリア自治局支配地域各所で、YPG主体のシリア民主軍が住民を拘束、ダーイシュがにわかに攻撃を激化、抗議デモも続く(2019年10月1日)

ラッカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして住民2人を拘束した。

また、タッル・アブヤド市で、ダイル・ザウル県からの国内避難民(IDPs)10世帯が、シリア民主軍によって強制退去を余儀なくされ、アイン・イーサー市にある収容キャンプに収容された。

こうしたなか、ラッカ市北のヒーシャ村ではシリア民主軍の車輌2台が何者かの攻撃を受け、8人が死傷、ラッカ市内でもシリア民主軍の検問所が何者かの発砲を受けた。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月1日付)は、ダーイシュの戦闘員がラッカ市東のフース村・サハーミーヤ村間の街道でシリア民主軍の車輌を爆破し、戦闘員5人を殺傷したと発表した。

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アレッポ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして男性1人と女性1人を拘束した。

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ハサカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして住民多数1人を拘束した。

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ダイル・ザウル県では、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月1日付)によると、ダーイシュがズィーバーン町入り口に設置されている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所、ウマル油田に至る街道を移動中のシリア民主軍車両を攻撃し、戦闘員20人を殺傷した。

一方、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるサアワ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の活動に抗議するデモが発生し、住民が参加した。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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