ムアッリム外務在外居住者大臣「トルコがシリアの隣国でありたいのなら、安全地帯設置ではなくアダナ合意を実施する必要がある」(2019年10月2日)

 

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、レバノンのマヤーディーン・チャンネル(10月3日付)とのインタビューに応じ、そのなかでトルコに対して「安全地帯」の設置を試みてシリア領内に侵入するのではなく、アダナ合意を実施するよう求めた。

ムアッリム外務在外居住者大臣は「トルコはシリアの隣国となるか、敵国となるかを選ばねばならない。隣国となるのであれば、両国国境の安全保障を定めているアダナ合意がある」と述べた。

ムアッリム外務在外居住者大臣はまた「(レジェップ・タイイップ・)エルドアン大統領がシリア難民を帰還させたいのなら、彼らがもといた地域に安全に帰還できるようにするため、シリアの国家と連携しなければならない。特定の地域で民族浄化をすべきではない。なぜならそれは国際法違反だからだ」と付言した。

アダナ合意は、PKK(クルディスタン労働者党)に対するシリア(ハーフィズ・アサド政権)の支援を阻止するためにトルコが国境地帯に部隊を展開するなどして圧力をかけたのを受けて、エジプト(ムハンマド・フスニー・ムバーラーク政権)の仲介で交わされた合意。

①アブドゥッラ・オジャランPKK党首およびPKKメンバーのシリア入国を認めないこと、②シリア国内でのPKKの活動を認めないこと、③PKKメンバーをトルコに引き渡すこと、などを骨子としている。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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