ロイター通信(10月27日付)は、米政府の匿名高官の話として、ドナルド・トランプ米政権がまたしてもシリアからの部隊撤退決定を撤回したと伝えた。
この匿名高官によると、米国はダーイシュ(イスラーム国)残党などの勢力がシリア国内の油田地帯を掌握するのを阻止するために、シリア国内での軍備を強化しなければならない、との判断に至ったのだという。
この高官は「米国とそのパートナーがダーイシュに対する戦争で得た最大の成果は、それがダーイシュのもっとも重要な収入源だったシリア東部の油田の掌握だ」としたうえで、「我々は彼らが再び台頭しないようにするために、この収入減を封じなければならない」と述べている。
なお、トランプ大統領は、トルコによるシリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)に先立って、シリアからの部隊の撤退を決定し、トルコ国境一帯の基地を放棄、部隊を撤退させたが、シリア南東部の油田地帯(ダイル・ザウル県)やタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯、ヒムス県)からの撤退については明言していない。
AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ナハールネット(11月21日付…
イドリブ県では、テレグラムの「…