ホワイト・ヘルメットを創設した英国人ジェームズ・ルムジュリアー氏がトルコのイスタンブールで遺体で発見される(2019年11月11日)

『ヒュッリイイェト』(11月11日付)やロイター通信(11月11日付)は、ホワイト・ヘルメット(自称「民間防衛隊」)の設立者である英国人のジェームズ・ルムジュリアー氏が11日早朝、トルコのイスタンブールのベイオール地区の自宅近くで遺体で発見されたと伝えた。

『ヒュッリイイェト』によると、遺体を発見したのはトルコ警察。

一方、反体制系メディアのドゥラル・シャーミーヤ(11月11日付)は、人権活動家(氏名公表せず)がルムジュリアー氏は自宅で遺体で発見されたと述べているとしたうえで、遺体の発見状況について情報が錯綜していると伝えた。

英国外交官によると、遺体が発見された際の状況は定かではなく、死因は不明だが、他殺の可能性が高い。

ルムジュリアー氏は、サンドハースト王立陸軍士官学校を卒業後、北大西洋条約機構(NATO)の諜報部門や国連英国代表部に勤務、コソボ、イスラエル、イラク、レバノンなどで20年以上にわたり職務にあたった。その後2000年代半ばに民間に移籍し、アラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置く危機管理会社「グッド・ハーバー・インターナショナル」のコンサルタントとなった。このルムジュリアーが、欧米諸国などから寄せられた資金を元手に、2013年3月からトルコのイスタンブールでシリア人の教練を開始し、ホワイト・ヘルメットを結成した。

ルムジュリアー氏はまた、2014年に「メイデイ・レスキュー」と称するNGOをオランダで立ち上げ、この団体を経由して、米国、英国、ドイツ、日本といった国はホワイト・ヘルメットに資金を供与した。

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ホワイト・ヘルメットはツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/SyriaCivilDef/)を通じて声明を出し、創設者である英国人ジェームズ・ルムジュリアー氏がトルコのイスタンブールで遺体で発見されたことに関して、弔意を示した。

 

AFP, November 11, 2019、ANHA, November 11, 2019、AP, November 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2019、Hurriyet, November 11, 2019、Reuters, November 11, 2019、SANA, November 11, 2019、SOHR, November 11, 2019、UPI, November 11, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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