トルコ占領下のバーブ市(アレッポ県)でデモが発生、警察の発砲で1人死亡(2019年11月17日)

アレッポ県では、シリア人権監視団やドゥラル・シャーミーヤ(11月17日付)によると、トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市であるバーブ市警察(内務治安部隊、いわゆる「自由警察」)本部前で、前日に市内で発生した爆破事件の犯人の処刑を求めるデモが発生し、住民数百人が参加した。

デモは徐々に激化し、参加者の一部が警察本部を襲撃し、装甲車に放火、これに対して警察が介入し、デモ参加者に向けて発砲、 1人が死亡、1人が負傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月17日付)によると、射殺されたのはサイード・マフムード・スッカルを名乗る男性。

しかし、民主統一党(PYD)に近いANHA(11月17日付)は、デモ参加者が「エルドアン打倒」と連呼したために、警察が発砲したと伝え、その映像を公開した。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(11月17日付)によると、バーブ市ではまた、前日の事件の犠牲者に弔意を示すためのゼネストが実施された。

**

バーブ市では前日(16日)、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、市民13人を含む19人が死亡した。

ANHA(11月16日付)によると、爆弾が仕掛けられていたのは、トルコの支援を受ける警察の車輌で、反体制武装集団のメンバー17人が死亡、またメンバー22人が負傷したという。

AFP, November 17, 2019、ANHA, November 17, 2019、AP, November 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 17, 2019、Reuters, November 17, 2019、SANA, November 17, 2019、SOHR, November 17, 2019、UPI, November 17, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts