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トルコのエルドアン大統領「今のところシリアに関してロシアと深刻に対立する必要はない」(2020年2月4日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は報道向け声明を出し、イドリブ県に進入したトルコ軍部隊をシリア軍が砲撃し、多数が死傷したことに関して、「今のところシリアに関してロシアと深刻に対立する必要はない。我々は怒ることなくロシアと対話する」と表明した。

エルドアン大統領はまた「トルコ軍はイドリブ県での軍事作戦を停止することはない…。これまでと同じ決意をもって継続する」と付言した。

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トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は記者会見で、イドリブ県に進入したトルコ軍部隊をシリア軍が砲撃し、多数が死傷したことに関して、シリア軍の攻撃を止めさせる責任はロシアにあると述べた。

チャヴシュオール外務大臣は「トルコ政府は、イドリブ県でトルコ軍が攻撃を受けて手をこまねいている訳ではない…。我々は報復したし、攻撃が繰り返されれば報復を続ける」と述べた。

また「トルコはイドリブ県での戦闘を停止させるためにロシアとともに行動している…。アサド政権の軽率な行動を止めさせる責任はロシアが追っている」と付言した。

アナトリア通信(2月4日付)が伝えた。

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なお、米国務省と英国のアンドリュー・モリソン国務大臣はそれぞれ声明を出し、トルコへの支持を表明するとともに、シリア・ロシア軍に戦闘停止を求めている。

AFP, February 4, 2020、Anadolu Ajansı, February 4, 2020、ANHA, February 4, 2020、AP, February 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2020、Reuters, February 4, 2020、SANA, February 4, 2020、SOHR, February 4, 2020、UPI, February 4, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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