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カイロのアラブ連盟本部で、シリアのファイサル・ミクダード外務次官とアフマド・ベン・ヒッリー事務副長がアラブ監視団の派遣に関する議定書に署名した。
ナビール・アラビー事務総長は、署名にあたって、「孤立した民間人」という文言が「孤立した市民」と改められるなど、議定書の文言に若干の修正がなされたことを明らかにした。
また議定書の表題も「法的地位およびシリアへのアラブ連盟監視団任務議定書」から「シリア政府およびアラブ連盟の間で署名されたシリアへの連盟監視団議定書」に改められた。
アラビー事務総長はまた、現在提案されている監視団の人数が100人であり、議定書原案の500人から大幅に減少したことを明らかにした。
また監視団は、アラブ連盟関連の機関、アラブ各国の機関、NGOからなり、それぞれの組織が10人程度の代表を送り、各国を視察する。
また監視団にはジャーナリストも同行するという。
ベン・ヒッリー事務副長によると、これらの修正は12月17日のドーハでのアラブ連盟閣僚委員会で合意されていたという。
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ワリード・ムアッリム外務大臣は議定書署名後にダマスカスで記者会見を開き、監視団を「歓迎する」との意向を示した。
ムアッリム外務大臣は、議定書の内容に関して、シリアの「要求を考慮して修正が加えられたのち」に署名されたことを明らかにし、「我々の修正が議定書案に加えられなければ、我々はいかなる状況でも署名しなかった」と述べ、この修正によって「シリアの主権が議定書において維持された」ことを強調した。
またロシアが12月15日に国連安保理にシリア情勢に関する決議案を提出したことに関連して、「その忠告に基づき」、監視団受け入れを受理したと述べた。
一方、議定書署名に至るまでのアラビー事務総長のやりとりに関して、一部のアラブ諸国が議定書の署名の有無にかかわらず問題を安保理に付託しようとしている意思を持っていたと疑念を述べ、そうした意思に基づく文言が議定書に付記されることを一貫して拒否したことを明らかにした。
SANA(12月19日付)は、ダマスカス県サブウ・ブハラート広場で、アサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴える大規模集会が行われた。
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SANA(12月19日付)によると、政党問題委員会が複数の新政党発足申請書の内容を検討、国民成長党、国民民主団結党の申請を受理した。
またアラブ民主団結党、国民社会党の2党に関しては、書類に不備があったため、申請書を差し戻した。
一方、シリア民主党に関しては、結党に必要な党員数を満たしていなかったため、申請を却下した。
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『シュルーク』(12月19日付)は、国軍兵士に警察の制服を着て弾圧にあたるよう指示した軍の秘密文書を入手したと報じた。
同文書にはムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内務大臣の署名がなされているという。
シリア国民評議会のチュニジア大会が閉幕した。
『シャルク・アウサト』(12月19日付)によると、チュニジア大会では4点を採択した。
1. 民間人の収容と政府軍の排除を目的とした安全保障地域の設定。
2. 国際人権監視団の派遣。
3. アサド政権打倒後の行動計画の作成。
4. 軍事介入拒否と民間人保護。
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大会閉幕後、ブルハーン・ガルユーン事務局長が記者会見を行い、「我々はアラブ抑止軍の介入について検討を始めた」と述べ、アサド政権が弾圧を継続する場合、アラブ連盟に軍事介入を求める可能性を示唆した。
ガルユーン事務局長は、また「評議会は国が軍どうし、宗派どうしの内戦に陥ることを回避すべく活動するだろう」と述べ、自由シリア軍の活動がデモ参加者を守ることに限定されていると指摘した。
一方、シリア政府による議定書の署名に関して、問題の国連安保理への付託を回避するための「インチキに過ぎない」と述べ、「アラブ連盟はシリア政府に責任回避の余地を与えた」と非難した。
なおガルユーン事務局長の記者会見の閉幕声明はムアッリム外務大臣の記者会見を待って約2時間遅れた。
シリア国民評議会チュニジア大会閉幕声明の主な内容は以下の通り。
1. 組織に関して、反体制勢力の統合に向けた努力を継続し、国民的共同行動の枠組みの拡大をめざす。
2. 現体制の完全な打倒をめざし、多元的、民主的市民国家の建設をめざす。
3. シリアの国民統合を前提として、憲法においてクルド人の民族的アイデンティティを承認し、クルド問題を国民の全般的な問題の一部と位置づけ、現体制のもとでの被害の補償などに務める。
4. 同様に、アッシリア教徒の民族的アイデンティティを憲法において承認する。
5. 宗教、教義、民族に基づく差別に反対する。
6. 平和的革命の継続を努力する。
7. アラブ連盟、国連などの国際機関に対して安全保障地域の設定など、民間人保護のために必要な措置を求める。
8. 平和的な革命の保護を監督する役割を果たす自由シリア軍を認め、その支援拡充を誓約する。
9. ゴラン高原回復に務め、パレスチナ人の権利を支持し、中東地域の真の安定要因としての役割を果たす。
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『クッルナー・シュラカー』(12月19日付)は、国民民主諸勢力国民調整委員会とシリア国民評議会の代表が、アラブ連盟使節団同席のもと先週、カタールの首都ドーハで会合を開き、両組織の活動方針の調整を行ったと報じた。
同報道によると、会合には、国民民主諸勢力国民調整委員会からハイサム・マンナーア、アブドゥルアズィーズ・ハイイル、サーリフ・ムスリム・ムハンマド、ラジャー・ナースィル、サイイド・ヒジャーズィーの5人、シリア国民評議会からアフマド・ラマダーン、ジャブル・シューフィー、ハイサム・マーリフ、ウバイダ・ナッハース、ワリード・ブンニーが参加した。
会合では、以下7点において合意がなされるとともに、移行期間の方針を盛り込んだ政治文書を作成することで意見の一致を見た。
1. 反体制勢力間の意見の相違を尊重する。
2. 国際法上合法とされるあらゆる手段を通じて民間人保護をめざす。
3. 外国の軍事介入を拒否する。
4. 国民統合を維持し、宗派主義を拒否する。
5. 軍の士官・兵士の離反を支持する。
6. 移行期間を原則1年、最長2年とする。
7. 移行期間の内容に関して、継続審議する。
しかし反体制勢力糾合のための大会や、両組織の作業文書の公開の是非に関して意見の相違があるという。
すなわち、国民調整委員会は、すべての反体制勢力の大会参加と文書公開を主張しているのに対して、シリア国民評議会は両組織のみの大会参加と文書の非公開を求めている。
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シリア政府の議定書署名に関して、エジプト在住の反体制活動家のムハンマド・マアムーン・ヒムスィー元人民議会議員は、「新たな茶番」と形容し、アラブ連盟がアサド政権による弾圧に猶予を与えたと非難した。
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シリア革命支援国民委員会のムハンマド・ダーマース・キーラーニー情報局長も、議定書署名に関して、アラブ連盟がシリア国内での流血の責任を負うことになる、と非難した。
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『アフラーム』(12月19日付)は、シリアの反体制活動家は、アラブ世界内外のメディア、人権団体、慈善団体などに対して、外国メディアに対する取材規制の解除、支援物資の提供を行うための「自由船団」を2012年にシリアに派遣することを呼びかけた。
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自由シリア軍のリヤード・アスアド「少将」は声明第3号を出し、主要メンバーの昇進を決定したと発表した。
同声明で昇進が発表された士官は以下の通り
少将への昇進:リヤード・アスアド大佐、マーリク・アブドゥルハリーム・クルディー少佐、アフマド・ヒジャーズィー・ヒジャーズィー大佐、アラファート・ラシード・ハンムード大佐、アーリフ・ムハンマド・ヌール・ハンムード大佐。
准将への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した大佐多数。
大佐への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した少佐多数。
中佐への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した大尉多数。
少佐への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した中尉多数。
大尉への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した少尉多数。
中尉への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した准尉多数。
少尉への昇進:12月15日までに自由シリア軍に参加した曹長、軍曹多数。
イドリブ県では、シリア人権監視団、シリア革命総合委員会によると、ザーウィヤ山のカンスフラ村とカフル・ウワイド市を結ぶ街道で離反兵(脱走兵)が銃撃を受け、72人が「大量虐殺」された。
地元調整諸委員会によると、ザーウィヤ山を軍・治安部隊が包囲した。
一方、SANA(12月19日付)によると、ザーウィヤ山のブナイン村で軍・治安部隊と武装テロ集団が交戦し、武装テロ集団メンバー多数が死傷、また大量の武器弾薬が押収された。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アジャミー村で治安部隊が発砲し、青年1人が殺害された。
シリア人権監視団によると、フラーク市で治安部隊が発砲し、2人が殺害された。
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ダマスカス県では、地元調整諸委員会によると、マイダーン地区で治安部隊が18日に死亡した子供2人の葬儀の参列者を強制排除しようとして発砲し、3人を殺害した。
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ダイル・ザウル県では、地元調整諸委員会とシリア人権監視団によると、治安部隊がクーリーヤ市で離反兵と交戦し、3人を殺害した。
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反体制勢力筋によると、ヒムス県ヒムス市各地、アレッポ県農村で反体制デモが発生、また各地でゼネストが続けられた、という。
シリアとアラブ連盟の仲介を行ったイラクのファーリフ・ファイヤード国家安全保障首相顧問に近い匿名筋は『ハヤート』(12月20日付)に対して、イラクの仲介によって、議定書署名と対シリア制裁発動が回避されたことを明らかにした。
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レバノンのミシェル・スライマーン大統領は、シリア政府による議定書署名に関して、「現下の危機に対処し、民主的な制度を完全なかたちで機能させ、安定と平和を回復するための基盤を作り出す」と述べ、安堵感を示した。
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『ハヤート』(12月20日付)は、イランがシリア政府による議定書署名に関して、アラブ連盟のイニシアチブを「許容し得る」と評価していると報じた。
一方、イラン国営通信は、「地域の一部の国は、(シリアに対して)冗談と思えるような行動をとっている…。これらの国は、その歴史において一度も選挙をしたことがないにもかかわらず、別の国に対して、なぜ選挙を実施しないのか、と非難する声明を発している」と非難した。
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フランス外務省は、議定書に関して「現地での早急な任務」の遂行を求めるとの声明を報道官を通じて出した。
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米国務省高官は『ハヤート』(12月20日付)に対して、議定書が実行に移された時に署名を歓迎する、と述べた。
同高官は、「シリアのあらゆる場所に(監視団が)無制限で入る権利」を定めた議定書第4条が実行される必要を強調するとともに、すべての暴力行為の停止、政治犯の釈放、軍・治安部隊の撤退を改めて求めた。
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ニューヨークの国連本部では、シリア情勢に関して、「シリアの民間人に対する体系的かつ身体的な人権侵害」を非難する決議が採択された。
決議は133カ国が賛成、11カ国が反対、43カ国が危険した。
AFP, December 19, 2011、al-Ahram, December 19, 2011、Akhbar al-Sharq, December 19, 2011, December 20, 2011、al-Hayat, December 20, 2011, December 21, 2011、Kull-na Shuraka’, December 19, 2011, December 20, 2011、NNA, December 19, 2011、Reuters, December 19, 2011、SANA, December 19, 2011、al-Sharq al-Awsat, December 19, 2011、al-Shurūq, December 19, 2011などをもとに作成。
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ナハールネット(11月21日付…
イドリブ県では、テレグラムの「…