英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから59日目となる5月3日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県2件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がカフルタハーリーム町に検問所を増設、携帯電話の通話記録をチェックするなどして、住民への締め付けを強化した。
これは、同町で2日、シリア政府支配地域とを結ぶ通商用の通行所の設置に反対するデモが発生したのを受けたもの。
一方、トルコ軍は、兵站物資などを積んだ車輌30輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。
このほか、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、カンスフラ村、スフーフン村を砲撃した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
AFP, May 3, 2020、ANHA, May 3, 2020、AP, May 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 3, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 3, 2020、Reuters, May 3, 2020、SANA, May 3, 2020、SOHR, May 3, 2020、UPI, May 3, 2020などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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