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SANA(1月16日付)によると、スワイダー県シャフバー市で外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線支持を訴える大規模集会が開催された。
またダイル・ザウル県各地では、婦人団体のシリア・ジュダーイル協会が女性連合とともに署名活動を行い、アサド政権の改革路線支持を呼びかけた。
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『ワタン』(1月16日付)は、シリアの対イラク輸出額が2011年12月、1日あたり20,000,000ドルに上昇したと報じた。その半分がアレッポから輸出されている、という。
一方、闇レートで1米ドル約70ポンドまで下落し、外貨不足が深刻化していると続けた。
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『クッルナー・シュラカー』(1月16日付)は、西側の制裁対象となり、営利活動からの撤退を宣言していたラーミー・マフルーフ氏(アサド大統領のいとこ)がシリア・インターネット軍への資金援助、石油・電力部門などでの活動を再開した、と報じた。
自由シリア軍は国連安保理に対して、国連憲章第7章に基づく決議の採択を求めた。
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シリア国民評議会は自由シリア軍との協力のもと、離反兵の反対活動を調整するための「連絡局」の設置を正式に発表した。
同評議会渉外局のムハンマド・ヤースィーン・ナッジャール氏は『ハヤート』(1月17日付)に対して、トルコのイスタンブールで1月15日、シリアのイスラーム教ウラマーが会合を開き、「革命」支援のための「アズハル・バージョン」とでも言うべき糾合に向けた動きを進めていると発表した。
また評議会が自由シリア軍とともに、離反した上級士官から構成される最高軍事評議会の発足をめざしていることを明らかにした。
一方、同評議会のアフマド・ラマダーン氏は、アラブ連盟によるシリアへのアラブ軍派遣への支持を表明した。
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トルコ領内の対シリア国境で足止めを食い、ハンストを行っていた「シリアへの自由輸送団」はシリアでの反体制抗議運動発生1周年に合わせて3月15日にシリア入国を再び試みると発表した。
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民主変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は、RT(1月16日付)に対して、アサド大統領の恩赦が「アラブ連盟の要求に何一つ応えていない」としたうえで、「殺戮の停止が最優先であるなかで、(恩赦は)対話の前段階とは捉え得ない」と批判した。
また『ハヤート』(1月17日付)に対しては、委員会が2月6日にロシアと中国に使節団を派遣することを明らかにした。
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『ハヤート』(1月17日付)によると、シリア法律研究センターのアンワル・ブンニー所長は、アサド大統領による恩赦に関して、釈放されたのが少数に過ぎないと批判したうえで、「彼らは表現と平和的デモという基本的人権を行使しただけで、罪は犯していない」と述べた。
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イマード・ガルユーン人民議会議員は政権からの離反と反体制運動への参加を表明した。
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バッカーラ部族のシャイフを自称する反体制活動家でダマスカス民主変革宣言のメンバー、ナウワーフ・バシール氏は、トルコに亡命し、シリア国民評議会に合流すると発表した。
シリア人権監視団によると、ヒムス県ヒムス市アシーラ地区で武装した親体制派が「無差別発砲」、民間人5人が死亡、9人が負傷した。また同市バーブ・アムル地区でも治安部隊の発砲で1人が死亡した。
このほか各地区で治安部隊による発砲、「砲撃」が行われたという。
またイドリブ県マアッラータ村とアルナバ村間で、兵士約20人が脱走を試み、軍・治安部隊と激しく交戦、脱走兵5人が殺害され、残りの兵士は脱走に成功した。
イドリブ県ではこのほか、アリーハー市で治安部隊が「砲撃」を加えたという。
ダマスカス郊外県ドゥーマー市では、治安部隊が「無差別発砲」を行い、またシャイフーニーヤ村では軍・治安部隊と離反兵が交戦した。
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SANA(1月16日付)によると、ダマスカス郊外県サフナーヤー市近郊で、武装テロ集団の「砲撃」により、治安維持部隊の士官1人と5人が殺害された。
また武装テロ集団は同県グータ地方で通勤途中だったムハンマド・アブドゥルハミード・アウワード准将を暗殺した。
一方、ヒムス県ヒムス市では鉄道技師のハイダル・アッバース・イスマーイール氏が武装テロ集団に殺害された。
また同市ダイル・バアルバ地区では治安維持部隊兵士1人が武装テロ集団によって殺害されたほか、14日に武装テロ集団に誘拐された市民1人が誘拐時に負った傷が原因で死亡した。
アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は訪問先のUAEで「シリア情勢に対してコソボやリビアで起きたようなシナリオを適用することは許されない」と述べ、外国の軍事干渉に改めて異議を唱えた。
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フランス外務省副報道官は記者会見で、イランによるシリアへの武器供与が国連安保理決議第1747号、第1929号に違反していると述べ、両国に決議の遵守を求めた。
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ロシアは国連安保理にシリア問題に関する決議案(修正案)を回付した。同決議案は17日に審議予定。
またロシア外務省は声明を出し、アサド大統領による恩赦に歓迎の意を示した。
AFP, January 16, 2012、Akhbar al-Sharq, January 16, 2012、al-Hayat, January 17, 2012、Kull-na Shuraka’, January 16, 2012、Reuters, January
16, 2012、SANA, January 16, 2012、al-Watan, January 16, 2012などをもとに作成。
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イドリブ県では、テレグラムの「…
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