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ヒムス県ヒムス市で反体制勢力側が「報道センター」として提供していた家屋に軍・治安部隊の迫撃砲が着弾し、米国人記者マリー・コルヴィン女史(『サンデー・タイムズ』)、フランス人カメラマンのレミー・オシュリク氏が死亡した。
またコルヴィン女史と同行していた英国人カメラマン、『フィガロ』紙の記者も負傷した。
バーブ・アムル地区で反体制活動を行うウマル・シャーキルを名のる人物によると、「2人の記者は、バーブ・アムル地区の我々のプレス・センターへの砲撃で死亡し、このほかにも外国人記者3~4人が負傷した」。
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フランスのニコラ・サルコジ大統領は、コルヴィン記者らの殺害を受け、「この体制は去らねばならない…。もうたくさんだ。シリア人が生存権を享受できず、自らの運命を自由に決められないこと正当化するいかなる理由もない」と非難した。
またアラン・ジュペ外務大臣は、コルヴィン記者らの殺害を受けて、在ダマスカス大使を召還すると発表した。
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ビクトリア・ヌーランド米国務省報道官は、コルヴィン記者らの殺害を受け、「シリア政府の蛮行の新たな証拠」と非難した。
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SANA(2月22日付)によると、コルヴィン記者らの死亡を受け、アドナーン・マフムード情報大臣は声明を出し、死傷した外国人記者がシリアに入国した記録がないと述べ、彼らが不法に入国し取材をしていたことを示唆した。
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シリア革命総合委員会のハーディー・アブドゥッラー氏によると、ヒムス市での弾圧の映像を配信してきた地元の活動家ラーミー・サイイド氏が、軍・治安部隊の砲撃で死亡した。
サイイド氏はバーブ・アムル地区の野戦病院に死傷者を車で搬送する途中、砲撃に遭った、という。
シリア革命総合委員会によると、ヒムス県ヒムス市、イドリブ県などで、軍・治安部隊による掃討作戦が続き、ヒムス市バーブ・アムル地区では60人以上、イドリブ県で20人以上が殺害されるなど、各地で合わせて約100人が殺害された。
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シリア人権ネットワークによると、イドリブ県各地(イーディーター、イブリーン、バルシューン)で殺害された約20人はいずれも若者で、そのほとんどが頭と胸を撃たれていた、という。
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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、同地の地元調整委員会報道官のムハンマド・シャーミー氏によると、ジャウバル区、カフルスーサ区、バルザ区、マイダーン地区、ルクンッディーン区、ヤブルード市、カタナー市、タッル市などで学生が中心となって反体制デモを行い、治安部隊が強制排除、多数を逮捕した。
またバラダー渓谷、ザバダーニー市周辺ではライフラインが遮断された、という。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ大学電気工学部で反体制デモが発生、その後学生寮で治安部隊による逮捕が行われた。
シリア国民評議会のムハンマド・ヤースィーン・ナッジャール氏によると、アレッポ市では数千人の学生が構内で反体制デモを行い、ハーフィズ・アサド前大統領の銅像を破壊したという。
一方、SANA(2月22日付)によると、アレッポ市で武装テロ集団がしかけた爆弾が爆発し、警官1人、民間人1人が死亡した。
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ヒムス県では、複数の反体制活動家、目撃者によると、軍・治安部隊による掃討作戦が続いた。
一方、SANA(2月22日付)によると、ヒムス市で武装テロ集団がしかけた爆弾が爆発し、治安維持部隊兵士1人が死亡した。
またジスル・ザーラ村で武装テロ集団が軍士官の乗った車をRPGで砲撃し、大尉1人、注意1人が死亡した。
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ハマー県では、SANA(2月22日付)によると、ハマー市郊外で武装テロ集団の襲撃により電話局長が殺害された。
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ロイター通信(2月22日付)は、レバノンの高官の話として、アサド政権がヒムス市の掃討を憲法改正の国民投票が行われる2月26日までに完了し、イドリブ県の掃討を重点化しようとしている、と報じた。
SANA(2月22日付)は、シリア政府が、赤十字国際委員会、国連、同人権理事会に対して書簡を送り、「多くの外国勢力が衛生セクターを外交政策の道具として利用し…シリアへの戦争をしかけている…。一部のアラブ、欧米諸国による不正に満ちた制裁が…医療物資・危機の不足をもたらしている」との抗議の意思を示す書簡を送付したと報じた。
シリア国民評議会のバスマ・カドマーニー報道官は、シリアの友連絡グループ会合(24日予定)で、民間人保護のため国境地帯に「安全地帯」を設置することを各国に提案すると述べた。
またカドマーニー報道官は以下のように述べ、外国の介入が必要との立場を示した。
「我々はすべての選択肢を探り、アラブ連盟がこれらすべての選択肢を駆使することを期待した。しかしそれらはいずれも成果を生まなかった…。おそらく選択肢は一つである。我々は、軍事介入か内戦かという二つの最悪の選択肢のいずれかを選ばなくてはならない」。
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地元情勢諸委員会は声明を出し、2月26日に予定されている憲法改正の国民投票をボイコットするよう呼びかけた。
進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、ベイルートでヒムス市民と「シリア革命」との連帯を訴える座り込みに、婦人、党幹部(アクラム・シュハイイブ議員)、ドゥルーズ派宗教関係者らとともに初めて参加した。
ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ大統領とサウジアラビアのアブドゥッラー国王は電話会談を行った。
『ハヤート』(2月23日付)によると、この会談で、アブドゥッラー国王は「サウジアラビア王国はシリア情勢に対する宗教的・道徳的立場を決して放棄できない。最大の友好国であるロシアは、安保理で拒否権を発動するのでなく、アラブと協調すべきだった。現時点において、いかなる対話が行われても無駄である」と述べた。
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ロシアのメドヴェージェフ大統領はまた、イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領とも電話会談を行った。
ロシア大統領府は、会談では、シリア危機の早急且つ平和的解決を後押しし、外国の干渉を制限することを両者が確認し、政府と反体制勢力双方に暴力の停止を求めることで一致したと発表した。
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ロシア外務省報道官は、人道支援と負傷者搬送を目的とした政府と武装集団との2時間の一時停戦案(赤十字国際委員会)を「強く支持する」と述べた。
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ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、フランスが提案している人道回廊の設置に関して、「紛争を悪化させる」だけと述べ、拒否する姿勢を示した。
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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は『ハヤート』(2月23日付)に対して、シリアの友連絡グループ会合で、人道回廊設置案を具体化させる必要がある、と述べた。
AFP, February 22, 2012、Akhbar al-Sharq, February 22, 2012、al-Hayat, February 23, 2012、Naharnet.com, February 22, 2012、Reuters, February 22,
2012、SANA, February 22, 2012などをもとに作成。
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