イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから155日目を迎えた。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村などを砲撃した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
これに対して、ザーウィヤ山地方に展開するトルコ軍部隊が、シリア政府支配下のマアッラト・ヌウマーン市を砲撃したほか、バイラクタルTB2無人航空機(ドローン)も同市を爆撃した。
トルコ軍はまた、戦車4輌や兵站物資を積んだ車輌約35輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。
一方、タッルアーダ村近郊では、正体不明の武装集団が、シャーム解放機構のメンバー戦闘員1人を含む2人に発砲し、殺害した。
また、トルキスタン・イスラーム党の拠点都市で「決戦」作戦司令室の支配下にあるジスル・シュグール市内の民家で、爆発が発生し、子供1人が死亡、女性と子供を含む4人が死亡した。
爆発は爆弾ではなく、武器装備が爆発したと思われる。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のハッダーダ丘一帯を砲撃した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、空軍情報部の工作員がジッリーン村近郊の街道で正体不明の武装集団の襲撃を受けて、殺害された。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(イドリブ県4件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。
AFP, August 7, 2020、ANHA, August 7, 2020、AP, August 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 7, 2020、Reuters, August 7, 2020、SANA, August 7, 2020、SOHR, August 7, 2020、UPI, August 7, 2020などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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