Contents
ダマスカス県内2カ所で自動車爆弾による自爆テロが発生した。
テロが起きたのは、ダウワール・ジャマーリクの刑事保安局前とカッサーア地区の空軍情報部近くにあるタフリール広場。
SANA(3月17日付)などによると、シリア内務省は、このテロで民間人や治安維持部隊兵士27人が死亡し、140人あまりが負傷した、としたうえで「テロリストを特定すべく、内務省関係当局が、証拠、サンプルなどを収拾した」発表した。
またこのテロが、地域および国際社会の一部の当事者による、シリア国民の安全と安定を標的とした動きの一環をなす、と非難した。
**
シリア人権監視団によると、軍・治安部隊による掃討作戦やデモ強制排除により、22人の活動家が殺害され、数十人が負傷した。
**
ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市で16日のデモでの犠牲者の葬儀の参列者が反体制デモを行い、治安部隊が強制排除、3人が死亡した。
**
ハサカ県では、『ハヤート』(3月18日付)によると、アームーダー市でクルド人らが反体制デモを行った。
**
ダルアー県では、『ハヤート』(3月18日付)によると、フラーク市で反体制デモが行われた。
またシリア人権監視団によると、ガブガーブ村で「数日前」に治安機関に逮捕された市民の遺体1体が発見された。
**
ダマスカス県では、『ハヤート』(3月18日付)によると、マイダーン地区で反体制デモが発生した。
**
ダマスカス郊外県では、SANA(3月17日付)によると、ヤルムーク・キャンプにあるサラースィーン通りで爆弾を積んだ車2台が爆発し、周辺の住宅などが破壊された。
**
イドリブ県では、『ハヤート』(3月18日付)によると、マアッル・シャムサ村、バシーリーヤ村などで反体制デモが発生した。
またバルユーン村で、治安機関によって逮捕されていた市民の遺体1体が発見された。
**
ハマー県では、『ハヤート』(3月18日付)によると、カフルヌブーダ町で反体制デモが発生した。
**
アレッポ県では、シリア人権監視団によると、フッリーヤターン市で警官2人が何者かに殺害された。
**
AFP(3月17日付)は、アラブ外交筋の話として、自由シリア軍への武器・装備をサウジアラビアがヨルダン経由で供与している、と報じた。
バアス党シリア地域指導部は声明を出し、ダマスカスでの同時爆弾テロを「タクフィール主義のテロ」と断じたうえで、「テロ根絶、殺人犯とテロ細胞の摘発へのシリア国民の意思」を強調した。
『クッルナー・シュラカー』(3月17日付)は、空軍情報部が反体制活動家のウマル・カンダクジー弁護士(3月7日にヒムス市インシャーアート地区)を釈放したと報じた。
AFP(3月17日付)によると、シリアの反体制組織5団体がイスタンブールで新たな政治同盟(名称は未定)を結成した。
新同盟を結成したのは、変革民主運動(リベラル派)、祖国のための運動(イスラーム主義)、解放建設潮流(ナウワーフ・バシールの組織)、トルクメン国民ブロック、新生活のための運動(クルド民族主義)の5団体でいずれも無名。
**
自由シリア軍報道官のマーヒル・ヌアイミー少佐は『ハヤート』(3月18日付)に対して、武器・装備がサウジアラビアから供与されるとの一部情報を否定した。
**
ワシントンDCでは、シリア人ら数千人がホワイトハウス前で「シリアでの虐殺停止」を求めるデモを行った。
**
シリア・ムスリム同胞団の元最高監督者でドイツ在住のイサーム・アッタール氏は、オリエント・ニュース(3月17日付)の対談番組に出演し、シリア国民評議会への支持を国民に呼びかけた。
アッタール氏はナジャーフ・アッタール副大統領の兄。
イラクの法治国家ブロックのアブドゥッサラーム・マーリキー議員は、『ハヤート』(3月18日付)に対して、イラクがロシアとともにシリアの危機解消に向けた対話のイニシアチブをとる準備を進めていることを明らかにした。
マーリキー議員によると、この動きはロシアとの協調のもとに行われており、3月末のバグダードでのアラブ連盟首脳会議後に本格始動するという。
またこの動きは、シリア国民評議会の要請によって始まった、という。
**
イラクのアリー・ダッバーグ内閣報道官は、「イラク政府はイラン政府に対して…、あらゆる武器貨物のシリアへの搬入のためにイラク領土・領空を使用することを認めない旨、通達した」と述べた。
NNA(3月17日付)は、ベイルート県内で、レバノン人とシリア人数百人がアサド政権を支持する座り込みを行ったと報じた。
一方、ベイルート中心に位置する殉教者広場では、レバノン人政治家らが中心となって、「シリア革命」支持を訴えるデモを行った。
デモには、進歩社会主義党のアクラム・シュハイイブ議員、3月14日勢力のファーリス・スアイド事務局長、ムスタクバル潮流のアントワーン・アンダラーウス議員、ムハンマド・ムラード議員らが参加した。
PFLP-GCのアフマド・ジブリール書記長は声明を出し、ダマスカスでの同時爆弾テロに関して、「殺戮の手がガザからダマスカスに伸びた」としたうえで、「憎悪と陰謀の火は、ワシントン、サウジアラビア、カタール、そしてこれらの国とともに我らが民族に敵対する者の身に及ぶだろう」と述べ、これらの国による犯行を推定した。
フランスのアラン・ジュペ外務大臣はダマスカスでの同時テロに関して、「いかなる状況下でも正当化し得ないテロ行為を非難する」と述べた。
**
ヨルダンのラーカーン・マジャーリー情報通信担当大臣は、『ハヤート』(3月18日付)に対して、ヨルダン領を経由した自由シリア軍への供与はないと述べ、APFの報道内容を否定した。
AFP, March 17, 2012、Akhbar al-Sharq, March 17, 2012、al-Hayat, March 18, 2012、Kull-na Shuraka’, March 17, 2012, March 18, 2012、Naharnet.com, March 17, 2012、Reuters, March 17, 2012、SANA, March 17, 2012などをもとに作成。
(C)青山弘之All rights reserved.
イドリブ県では、テレグラムの「…
イランを訪問中のバッサーム・サ…