ヌスラ戦線をはじめとするサラフィー主義武装集団が国内最大のウマル油田を完全制圧するなか、イスラーム国司令官がアサド政権やシリア革命反体制勢力国民連立の首をはねるとして脅迫(2013年11月23日)

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反体制勢力の動き

ザマーン・ワスル(11月23日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のバーブ市(アレッポ県)のアミール、アブー・アブドゥッラフマーン・ミスリー司令官は、「アサドを一言でも支持する者、シリア革命反体制勢力国民連立を支持したり関係を持ったりする者は、首を斬られるだろう…。連立メンバーと政権支持者の頭をまずはねる」と述べた。

同ネットによると、ダーイシュは数日前にバーブ市を制圧したという。

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シリア人権監視団は、イドリブ県アティマ村にある樹齢160年の樫の木を「住民が訪れ、崇拝していた」との理由で切り倒したと発表した。

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『ハヤート』(11月24日付)によると、イスラーム戦線の幹部らは、自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長、シリア革命反体制勢力国民連立暫定政府のアスアド・ムスタファー国防大臣と会談し、現地での軍事活動の調整について協議した。

シリア政府の動き

シリア・アラブ・テレビ(11月23日付)は、アリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣が乗っていた車がタルトゥース県ミスヤーフ・カドムース街道で襲撃され、運転手が死亡したと報じた。

襲撃時、ハイダル大臣は車には乗っておらず、無事だったという。

国内の暴力

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするサラフィー主義武装集団が国内最大の油田(75,000バレル/日を生産)であるウマル油田の軍の拠点を、石油関連施設を軍との戦闘の末、完全に制圧した。

Champress, November 23, 2013

ウマル油田(およびCONOCOガス工場)をめぐっては、ヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が争奪戦を繰り広げていたが、地元の武装部族集団が22日にヌスラ戦線に忠誠を誓ったことで、ヌスラ戦線が選局を優位に進め、同地一帯を制圧するにいたった。

『ハヤート』(11月24日付)などによると、これにより、シリア国内の油田のすべてがアサド政権の手を離れ、民主統一党かサラフィー主義集団のいずれかに掌握された。

2011年の紛争発生以前、シリアの石油生産量は40万バレル/日、ガス生産量は300万立方メートル/日だったが、現在はそれぞれ20,000バレル/日、150万立方メートル/日に落ち込んでいた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がダイル・アティーヤ市方面に増援部隊を派遣したほか、ナバク市、カラムーン山地一帯を空爆、ハジャル・アスワド市を砲撃した。

ダイル・アティーヤ市は、反体制武装集団約1,500人によって制圧されているという。

また軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団は、バイト・サフム市、カッバース・アイン・タルマー渓谷回廊、ムライハ市ヌール検問所周辺で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月23日付)によると、アルバイン市、ザマルカー回廊、ハラスター市、バハーリーヤ市郊外、ダイル・アティーヤ市郊外、カーラ市周辺、バービッラー市、ダーライヤー市、ザバダーニー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部のバーブ街道地区、バーブ市内の複数カ所、ターディフ市を軍が空爆、女性・子供を含む民間人が44人を「虐殺」した。

またティヤーラ村で、反体制武装集団が軍を邀撃し、兵士5人を殺害したという。

一方、SANA(11月23日付)によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地北部、ハーン・アサル村西部、ナッカーリーン村西部、バーブ市、ナイラブ村北東部、マーイル町、フライターン市、アブティーン村、アンジャーラ村、ターディフ市、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、タッラト・ガーリヤで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市では、旧市街のズーク・ザハブ、ズーク・ザルブ、スーク・ハイラト・ベクで、軍が反体制武装集団の掃討を完了、同地を制圧した。

またブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カーブーン区、カダム区、アサーリー地区、ヤルムーク区周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が、反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月23日付)によると、カーブーン区、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サイフッラー大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、『ハヤート』(11月24日付)によると、ヒムス石油精製所にロケット弾が打ち込まれ火災が発生した。

一方、SANA(11月23日付)によると、ラスタン湖、ザーラ市、ハウラ地方、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村、アスマド村、ハーリディーヤ村、タルビーサ市、アイン・フサイン村、ダイル・フール村、イッズッディーン町、バイト・ハッジュー村、ヒムス市ワルシャ地区、バーブ・フード地区、クスール地区、ワアル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(11月23日付)によると、タッル・マアルーフ町の民主統一党本部、カーミシュリー市ズーリー交差点にある民主統一党人民防衛隊と軍の拠点、スエズ運河地区のアサーイシュ本部の近くで爆弾が爆発した。

3件の爆発ともに自爆テロと思われる。

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ラタキア県では、SANA(11月23日付)によると、シャフルーラ村、ハヤート村、アティーラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月23日付)によると、ナリラヤー村、ザルズール村、ジャーヌーディーヤ町、アブー・ズフール市周辺、クマイナース村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月23日付)によると、ダルアー市各所、ブハイラーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

ナハールネット(11月23日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方をシリア軍が空爆した。死傷者はなかった。

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NNA(11月23日付)は、ベイルート県郊外ビイル・ハサン地区のイラン大使館近くでの自爆テロに関して、DNAのサンプル検査の結果、実行犯の2名(ムイーン・アブー・ダフル氏、アドナーン・ムーサー・ムハンマド氏)が特定されたと発表した。

アブー・ダフル氏は南部県サイダー市出身で、サラフィー主義シャイフのアフマド・アスィール師と近しい関係にあったという。

またムハンマド氏はサイダー市郊外のアイン・フルワ難民キャンプ出身のパレスチナ人だという。

AFP, November 23, 2013、al-Hayat, November 24, 2013、Kull-na Shuraka’, November 23, 2013、Naharnet, November 23, 2013、NNA, November 23, 2013、Reuters, November 23, 2013、Rihab News, November 23, 2013、SANA, November 23, 2013、UPI, November 23, 2013、Zaman al-Wasl, November 23, 2013などをもとに作成。

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