イフバーリーヤ(9月16日付)やシリア人権監視団などによると、シリア政府の支配下にあるイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市近郊のサルマーン村とハマー県ムーリク市に設置されているトルコ軍監視所の前で、住民が抗議デモを行い、トルコ軍の撤退を要求した。
シリア人権監視団はデモ参加者を数十人と発表したが、反体制系サイトのSNN(9月16日付)などが公開した写真には、100人以上が写っている。
サルマーン村の監視所は2020年初め、ムーリク市の監視所は2019年半ばに周辺地域がシリア政府の支配下に入ったことで、取り残され、孤立していた。
デモは、9月15日にバアス党員がSNS上で音声データを通じて呼びかけ、支持者らがこれを拡散することで動員されたもの。
音声データでは、党員や住民に対して「16日午前9時にサルマーン村のトルコ軍監視所前に集まり…、この日は国民の日になる…。我が領土からのトルコ人の撤退を求める抗議の座り込みをしよう…。我々はハマー県から7時半、あるいは8時にあなた方(イドリブ県)に向かう」などと呼びかけていた。
参加者は、ハマー県北部やイドリブ県南東部のアブー・ダーリー村などから集まり、アサド大統領の写真や、「エルドアンはテロの象徴、この土地から出ていけ」、「最後の一握りの土地も解放される、これは最愛の指導者の約束だ」などと書かれたプラカードを掲げて抗議行動を行った。
だが、ドゥラル・シャーミーヤ(9月16日付)によると、そのなかには、参加を強要された教員や生徒も含まれていたという。
抗議デモに対して、サルマーン村の監視所に駐留するトルコ軍は催涙弾を発射し、参加者を強制排除した。
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トルコ国防省はツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)を通じて声明を出し、「アサド政権の指示を受けた複数のグループが、民間人の服装をして、イドリブ県内の緊張緩和地帯に設置されている第3、4、5、6、7、8、9監視所に接近し、第7監視所が攻撃を受けたため、対策を講じ、これを強制排除した」と発表した。
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一方、イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ビンニシュ市に設置されている監視所に駐留するトルコ軍部隊が15日夜、農地で一般車輌に発砲し、乗っていた住民1人を負傷させた。
AFP, September 16, 2020、ANHA, September 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 16, 2020、al-Ikhbariya, September 16, 2020、Reuters, September 16, 2020、SANA, September 16, 2020、SOHR, September 16, 2020などをもとに作成。
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