アサド大統領は、10月8日晩から11日にかけて大規模火災が発生したラタキア県各所を訪問し、被害状況と刺殺、被害を受けた住民の陳情に耳を傾けた。
アサド大統領が訪問したのは、バルーラーン村、カルダーハ市に近いバスート村、ジャブラ市に近いカフル・ドゥバイル村。
現地視察には、フサイン・マフルーフ地方行政大臣、ムハンマド・ハッサーン・カトナー農業・農業改革大臣のイブラーヒーム・フドル・サーリム・ラタキア県知事、ムンズィル・ハイル・ビク・ラタキア県農業局長が同行した。
アサド大統領はバスート村でメディアのインタビューを受け、以下のように述べた。
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被害は甚大で、課題も同時に大きい…。だが、我々が知っているもっとも重要なことは、これらの課題の克服はまったく不可能ではないということだ。我々が現地訪問前に耳にしていたすべての問題、そして我々が報告書でモニターし、今回の訪問で市民や被害世帯から聞いた問題は、確実にすべて解決策がある。若干の調整は必要だ。もちろん、国が支援において最大の負担を担うことになる。支援はまずは、こうした世帯が農地にとどまり、投資できるようにするための物的なものとなる。
課題は様々な方面で存在する。第1の課題は…、この土地を再生し、人々をこの地域にとどまらせなければならないことだ…。作付けや代替農業といった技術支援を数年かけて行うことで、我々はこの土地を再生する必要がある…。
同じ枠組みなかで別の側面もある…。それは人道支援だ。なぜなら、被害世帯は最低でも1年、あるいはそれ以上の期間の資源・資材を失ってしまったからだ。我々がこれらの世帯の物的負担を担わねばならない。これが第2の課題だ。
第3の課題は、こうした困難な状況下で、土地を非生産的だと見なし、希望がないとして、売却しようとする人が出てきてしまうことだ…。もちろん、こうした機会を利用し、市民や被災世帯のニーズに乗じて土地を購入し、生産的な土地に改良したり、不動産取引用地にする者もいるだろう。
第1、第2、第3の点は互いに結びつき合っていて、今回の訪問の主要な目的は、近日中に我々が策定する計画が現実的で適用可能であること、机上の空論ではないことを確認するため、詳細を検討することにある。我々は非常に重要なアイデアを耳にした。とくに、それぞれの地域に異なった問題や解決策があることが分かった。
森林地帯にかかわる別の側面ある…。これらの地域ではまず、違反が広がっていることへの恐怖がある。政府の決定に基づいて、関係機関がこうした違反を根本的に抑えなければならない…。なぜなら、それは国民の財産だからだ…。
要するに、我々が国家として何を提供するのかと問われれば、解決が容易な技術的な問題があるということになる…。支援は大規模なものであるべきで、国家がこの分野で責任を負わねばならない。そして、アッラーのおかげで、シリアには十分な資源がある。
より難しいが、もちろん解決不可能ではない問題が別にある。それは、こうした事業を迅速に行うための技術的手段の不足である…。しかし、さまざまなかたちで貢献したいと考える多くのボランティアの助けを得て、我々はそうした手段を見つけるだろう。物的に貢献する人もいるし…、現物を提供する人もいる…。重要なのは我々は昼夜を惜しまず、この問題を解決していくために行動する。
今回発生した災害は、人的面でも、経済面でも、環境面でも国難だ。我々がこうした視察を続けるのは当然だ。私は、日程に沿って視察を続けざるを得ず、すべての地域を訪問することはできない。だが、我々は一部地域を訪問したことは、訪問した村を支援することを意味しない。訪問したほとんど村に見られる類似した状況を把握し、例外なく支援を行うことを意味する。なぜなら、我々はすべての被災地を支援したい…。私は訪問を続けるが、これは火災が発生したことを理由としたものではないということを明言した。なぜなら、火災の被害は何年も残り、解決されない問題がある限り、これらの地域に力点を置き、関心を持ち続けるべきだからだ。そうしたことを何年も続けていく考えだ。
今回の訪問は、アッラーが欲するのであれば、善良な人々を訪れ、彼らと会うための始まりに過ぎない。我々は彼らから力、愛国心、寛大さを与えられている。我々は彼らから正確な情報を得て、関係機関の情報を補足していく。
この機会を利用して、民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではなく正規の組織)の隊員たちにお礼を言いたい。彼らと会うことはできなかったが、彼らは非常に効果的で不可欠な役割を担ってきたことを、我々みなが知っている。彼ら、そして短期間での消火に貢献してくれたすべての人にお礼を言いたい…。もちろん、テロリストとの戦線だけでなく、火災の現場にいてくれたシリア・アラブ軍の役割には改めてお礼を言うまでもない。
第3に、優れた報道をしてくれたメディア関係者にもお礼を言いたい。
SANA(10月13日付)が伝えた。
AFP, October 13, 2020、ANHA, October 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2020、Reuters, October 13, 2020、SANA, October 13, 2020、SOHR, October 13, 2020などをもとに作成。
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