ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相が死去(2020年11月16日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相が11月16日早朝、入院先のシャーミー病院(ダマスカス県)で死去した。

外務在外居住者省、大統領府などが発表した。

SANA(11月16日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は、数日前から病状が悪化していたが、11月11日と12日に開催された「難民に関する国際会議」の開会式に病気を押して出席し、難民に帰還を呼びかけていた。


病名は公開されていない。

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ムアッリム外務在外居住者大臣の遺体は、サアド・ブン・ムアーッズ・モスクに移送され葬儀が行われたのち、マッザ墓地に埋葬された。

葬儀には、マンスール・アブドゥッラー・アッザーム大統領府担当国務大臣がアサド大統領の名代として、レバノンのラムズィー・ムシャッラフィーヤ社会問題大臣兼観光大臣がアウン大統領の名代として参列した。

また、ヒラール・ヒラール・バアス党シリア地域指導部(中央指導部)副書記長、ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣、イマード・アブドゥッラー・サーラ情報大臣、スハイル・ムハンマド・アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣、ダーリム・タッバーア教育大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、バアス党幹部、人民議会議員、ダマスカス県およびダマスカス郊外県の知事、各国大使、パレスチナ諸派代表らが参列した。

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一方、レバノンのミシェル・アウン大統領、ナビーフ・ビッリー国民議会議長、パレスチナのマフムード・アッバース大統領がアサド大統領に弔電を受け取り、イラク外務省、南アフリカのナレディ・パンドール外務大臣、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣が声明などを通じて弔意を示した。

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ムアッリム外務在外居住者大臣は1941年、ダマスカス県生まれ。

1963年にエジプトのカイロ大学を卒業後、外務在外居住者省に入省した。

在ルーマニア大使(1975~1980年)、文書翻訳局長(1980~1984年)、専門事務室局長(1984~1990年)、在米大使(1990~1999年)、事務次官(2000~2005年)、副大臣(2005~2012年)を歴任したのち、外務在外居住者大臣に就任、その後副首相を兼務していた。

AFP, November 16, 2020、ANHA, November 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2020、Reuters, November 16, 2020、SANA, November 16, 2020、SOHR, November 16, 2020などをもとに作成。

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