イドリブ県では、ステップ・ニュース(2月10日付)やスーリーヤ・ネット(2月10日付)などによると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路のアウラム・ジャウズ村とアリーハー市を結ぶ区間で通常のパトロール任務に就いていたトルコ軍装甲車3輌の近くで地雷によると思われる爆発が発生した。
ステップ・ニュース(2月10日付)によると、パトロールはロシア軍との合同で行われていた。
人的、物的被害はなかったが、この爆発に関して、「ムジャーヒド前衛」を名乗る組織が複数のSNSを通じて声明を拡散、「邪悪なトルコとロシアの計画を頓挫させる」と表明して関与を認め、攻撃の瞬間を写したとされる写真を公開するとともに、「次はもっとも嘆かわしく、もっとも苦しいことになろう」と攻撃継続を予告した。
「ムジャーヒド前衛」なる組織が声明を出すのはこれが初めて。
一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がジスル・シュグール市で、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構のヨルダン人法学者を逮捕、連行した。
ヨルダン人法学者は市内のモスクから出てきたところを、シャーム解放機構のメンバー複数人によって取り押さえられた。
決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県10件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。
シリア政府によると、停戦違反は20件。
一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を18件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
AFP, February 10, 2021、ANHA, February 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2021、Reuters, February 10, 2021、SANA, February 10, 2021、SOHR, February 10, 2021、Step News, February 10, 2021などをもとに作成。
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