トルコ占領下のアレッポ県北部のIDPsキャンプにトルコのNGOがシリアの国旗を「誤って」掲げて支援を行い混乱が生じる(2021年2月12日)

アレッポ県では、アフリーン人権機構(https://www.facebook.com/%D9%85%D9%86%D8%B8%D9%85%D8%A9-%D8%AD%D9%82%D9%88%D9%82-%D8%A7%D9%84%D8%A7%D9%86%D8%B3%D8%A7%D9%86-%D8%B9%D9%81%D8%B1%D9%8A%D9%86-482863525796937/)によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市近郊のタラール・シャーム国内避難民(IDPs)キャンプに、シリアの国旗を掲げたトルコのNGOが人道支援物資を搬入し、「混乱」が生じた。

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シリア国旗を掲げて支援活動を行ったのはメルハメト・テシュキラトゥ(https://www.merhametteskilati.org.tr/)。

赤、白、黒の三色の字に緑色の星二つを配した正式な国旗をプレハブや物資にプリントして支援活動を行った。

トルコの占領下では、緑、白、黒の三色の字に赤い星三つを配した委任統治領シリアの国旗(シリア革命旗)が用いられている。

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シリア人権監視団によると、SNS上でこのNGOを撮影した写真が拡散されたのを受けて、トルコの支援を受けるシリア国民軍が所轄するアアザーズ市の諜報局が、タラール・シャームIDPsキャンプで関係者や責任者に対して事情聴取を行った。

また、反体制系のシリア・プレス・センター(2月12日付)は、タラール・シャーム・キャンプ(シャマーリフ複合施設)のイスマーイール・ナッファール・イブラーヒーム局長が、アアザース市および同市郊外地元評議会のフサイン・ハルフ議長によって解任されたと伝え、その文書を公開した。

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タアッカド(2月12日付)は、グーグル画像検索などでの検証の結果、3枚の写真のうち、子供がケーキを囲んでいる写真は、2016年にトルコのキリス市内の幼稚園で撮影されたもので、タラール・シャーム・キャンプへの支援とは無関係だと発表した。

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メルハメト・テシュキラトゥはその後声明を出し、支援を担当したイフサン・デルネイ、ハヤト・ヨル・デルネイという二つのNGOが、旗の画像をインターネットから誤ってダウンロードしたことによるミスだとしたうえで、シリア国民と地元評議会に謝罪すると表明した。

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一方、アアザーズ市とバーブ市では、金曜日の集団礼拝後に「アサドとその選挙に正統性はない」と銘打った抗議デモが行われ、数十人が参加、「シリア革命」の継続と、現体制下での大統領選挙拒否を訴えた。

AFP, February 12, 2021、ANHA, February 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2021、Reuters, February 12, 2021、SANA, February 12, 2021、SOHR, February 12, 2021、Syria Press Center, February 12, 2021、Ta’akkad, February 12, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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