兵士21人が死亡したシリア軍第4師団要撃への対抗措置として同師団主力部隊が武装グループのリーダーの自宅を爆破(2021年3月17日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団の主力部隊である「ガイス部隊」が、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団司令官のアブー・ターリク・スバイヒー氏の自宅を爆破した。

スバイヒー氏本人は家族とともに逃走し、無事だった。

爆破は、スバイヒー氏が率いる武装グループが、シリア政府の支配下にあるムザイリーブ町近郊でシリア軍第4師団と治安機関の車列を要撃しシリア軍兵士21人を殺害したことへの対抗措置。

一方、シリア政府の支配下にあるジャースィム市近郊の街道で、総合情報部の車輌の通過に合わせて即席爆弾が爆発し、兵士1人が死亡、4人が負傷した。

また、シリア政府支配下にあるタイバ町では、軍事情報局の傘下で活動する元反体制武装集団の司令官が、正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を36件(イドリブ県15件、ラタキア県12件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を24件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts