イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるサルマーダ市近郊のワタド石油社が運営するガス工場と施設に対して爆撃を行った。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
ワタド石油社は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」で灯油、ガソリンなどの燃料の取引を牛耳る組織で、ガス工場は、シャーム解放機構と、同組織に自治を委託されているシリア救国内閣に近い人物によって運営されていた。
爆撃で大規模な火災が発生した。
ロシア軍はまた、アリーハー市近郊のカフルシャラーヤー村に対しても爆撃を行った。
さらに、シリア人権監視団によると、地中海沖に展開するロシア軍艦船、あるいはラタキア県のフマイミーム航空基地から発射されたと思われる長距離弾道ミサイルがサルワ村一帯に着弾した。
MMC(3月21日付)によると、弾道ミサイルはフマイミーム航空基地から発射されたもの。
ドゥラル・シャーミーヤ(3月21日付)によると、弾道ミサイルは国内避難民(IDPs)キャンプが点在しているカーフ村一帯にも着弾し、羊飼い1人が負傷した。
このほか、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、カンスフラ村、バーラ村一帯、スフーフン村、バイニーン村を砲撃した。
AFP, March 21, 2021、ANHA, March 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 21, 2021、MMC, March 21, 2021、Reuters, March 21, 2021、SANA, March 21, 2021、SOHR, March 21, 2021などをもとに作成。
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