シリア民主軍に所属するテロ撲滅部隊(YAT)はフール・キャンプにおける最重要指導者の一人を拘束(2021年4月5日)

ハサカ県では、ANHA(4月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)のセル摘発と治安回復を目的とした北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属組織による「人道と治安」作戦の第一段階が完了したフール・キャンプで、テロ撲滅部隊(YAT)が、これまでに拘束したダーイシュ・メンバーから得た情報をもとに、キャンプ内のセルの責任者の一人アフマド・ハーシア氏(アブー・ハーリド)を拘束した。

ハーシア氏は1992年生まれで、イラクのアンバール県出身。

キャンプにおけるダーイシュの最重要指導者の一人と目されていた。

シリア人権監視団によると、内務治安部隊はまた、ヒスバ(宗教警察)のメンバーとして活動していた女性2人を拘束した。

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なお、ANHA(4月5日付)が、キャンプ管理局による最新の統計として伝えたところによると、キャンプには60,351人(16,404世帯)が収容されている。

内訳は、イラク人30,738人(8,256世帯)、シリア人21,058人(5,619世帯)、外国人(女性、子供)8,555人(2,529世帯)。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021、April 6, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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