ヒムス県では、『ハヤート』(5月9日付)などによると、反体制武装集団が退去したヒムス市旧市街の一部にシリア軍が展開した。
シリア軍は、旧市街中心に位置する時計広場にシリア国旗を掲げ、反体制武装集団の退去を祝う祝典のなか、シュクリー・クーワトリー通りを行軍した。
タラール・バラーズィー県知事は、ロイター通信(5月8日付)に対し、反体制武装集団とその家族は7日に2度、8日に1度の合わせて3度に分けてヒムス市旧市街から退去し、7日には約200人の戦闘員が、8日には約500人が退去したと述べた。
またバラーズィー県知事は、AFP(5月8日付)に対して、ヒムス市旧市街から退去した反体制武装集団戦闘員の数が980人に達する一方、300~400人が市内にとどまっているものと思われると述べた。
その後、バラーズィー県知事は、軍部隊および記者団らとヒムス市旧市街のシュクリー・クーワトリー通りを視察し、SANA(5月8日付)などに対し、ヒムス市旧市街からの武装集団退去が完了し、国民和解が実現したと述べた。
一方、SANA(5月8日付)によると、タドムル市とダマスカス郊外県サブア・ビヤール区(砂漠地帯)を結ぶ街道、カフルラーハー市、タッル・ザハブ町、ハリージャ村、ラッフーム村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ県では、フェイスブックページ「バッシャール・アサドに対するシリア革命」などによると、イスラーム戦線がアレッポ市旧市街のカールトゥーン・ホテルを爆破し、軍兵士約50人(シリア人権監視団によると死者数は少なくとも14人)を殺害、またイスラーム戦線は、ホテルおよび周辺の建物が爆発で破壊される映像多数をインターネット上に公開した。
同フェイスブックページによると、この爆破攻撃は「ヒムス市住民への報復」だという。
カールトゥーン・ホテルは軍が拠点として使用していた。
AFP(5月8日付)によると、爆発はホテル地下に掘られたトンネルに仕掛けられた爆弾によるもので、『ハヤート』(5月9日付)によると、爆発直後、ホテル周辺で軍と反体制武装集団が交戦した。
また、シリア人権監視団によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ハーン・アサル村、アレッポ中央刑務所周辺、カフルハムラ村、アレッポ市、シャイフ・マクスード地区、シャイフ・ターハー地区、アーミリーヤ地区、ライラムーン地区で、軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦、軍が砲撃を行った。
一方、SANA(5月8日付)によると、シャイフ・ナッジャール市・ブライジュ村交差点、シャイフ・ナッジャール市、ハーン・アサル村、アッザーン村、アレッポ中央刑務所周辺、カフルハムラ村、アレッポ市ライラムーン地区、シャイフ・サイード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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クナイトラ県では、『ハヤート』(5月9日付)によると、反体制武装集団がカフターニーヤ市を軍との交戦の末に制圧した。
これに関して、シリア人権監視団は、ジハード主義武装集団が進軍し、カフターニーヤ市周辺、クナイトラ市に通じる通行所周辺、ラワーディー検問所、ハミーディーヤ検問所で軍と交戦したと発表した。
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ダイル・ザウル県では、マサール・プレス(5月8日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタービヤ村東部のCONOCOガス工場を制圧した。
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ダマスカス郊外県では、SANA(5月8日付)によると、ダイル・アサーフィール市郊外、ザバディーン市郊外、アーリヤ農場、ハラスター市警察病院、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺、ドゥマイル市東部、ルハイバ市近郊、ジャイルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イエメン人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、SANA(5月8日付)によると、ナワー市周辺、タイバ町、アブー・ウスマーン農場周辺、サムリーン村、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道、ブスラー・シャーム市、ムサイフラ町、ヌアイマ村、ザアタル丘近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, May 8, 2014、AP, May 8, 2014、ARA News, May 8, 2014、Champress, May 8, 2014、al-Hayat, May 9, 2014、Iraqinews.com, May 8, 2014、Kull-na Shuraka’, May 8, 2014、Masar Press Agency, May 8, 2014、Naharnet, May 8, 2014、NNA, May 8, 2014、Reuters, May 8, 2014、SANA, May 8, 2014、UPI, May 8, 2014などをもとに作成。
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