ダイル・ザウル県では、SANA(7月7日付)が複数の地元筋から得た情報だとして伝えたところによると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にある国内最大の油田地帯、ウマル油田に違法に設置されている米軍の基地が所属不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受け、複数の煙柱が立ち上がった。
ユーフラテス・ポスト(7月7日付)は、ドローンの攻撃に対して、米軍基地は携帯式の対空ミサイルで応戦したと伝えた。
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これに関して、シリア民主軍のファルハード・シャーミー広報センター局長は声明を出し、攻撃を回避したと発表した。
声明の内容は以下の通り。
北・東シリア現地時間の10時15分、ダーイシュ(イスラーム国)と戦う我が前線部隊と有志連合部隊が、ダイル・ザウル県ウマル油田地帯で、無人航空機による攻撃に対処した。一次報告では、攻撃を失敗させ、被害がなかったことが確認されている。
シリア人権監視団によると、攻撃は「イランの民兵」によるものと見られる。
同監視団によると、この攻撃を受けて、有志連合部隊はシリア民主軍部隊を従えて、ユーフラテス川東岸に位置するズィーバーン町に突入し、強制捜査を行った。
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また、イラクのスーマリーヤ・チャンネル(7月7日付)はイラク治安筋の話として、米軍が駐留するイラク・アンバール県にアイン・アサド基地にロケット弾複数発が打ち込まれ、イラク軍兵士複数が負傷した。
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なお、ロイター通信(7月5日、6日付)などによると、5日もアイン・アラブ航空基地に無人航空機(ドローン)2機が飛来、米軍の防空システムがこれを撃破した。
また同日、イラクの首都バグダードにある米国大使館に無人航空機(ドローン)が接近したが、同じく撃破された。
さらに6日、米軍部隊が駐留するイラク北部のアルビール国際空港が爆弾を積んだ無人航空機(ドローン)の攻撃を受けた。
イラク・クルディスタン地域に主都でもあるアルビール市にある米国領事館はサイレンを鳴らし警戒を呼びかけた。
米国防総省の発表によると、人的・物的被害はなかった。
AFP, July 7, 2021、ANHA, July 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2021、Euphrates Post, July 7, 2021、Reuters, July 7, 2021、SANA, July 7, 2021、SOHR, July 7, 2021、al-Sumariya Channel, July 7, 2021などをもとに作成。
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