イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、シリア政府の支配地域と「決戦」作戦司令室の支配地域の境界に位置するマジュダリヤー村近郊に設置されている国民解放戦線の拠点(作戦指令室)を攻撃し、同戦線を主導し、トルコがもっとも強い支援を行っているシャーム軍団の司令官1人を含む戦闘員多数を拘束、戦闘員らが所持していた武器を押収した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
事件は、シャーム解放機構の司令官が、シャーム軍団の勢力地域に立ち入ろうとしたのを守衛が阻止、この司令官を拘束し、作戦指令室が設置されている国民解放戦線の拠点に連行したのがきっかけだという。
一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村、バーラ村、カンスフラ村一帯、ファッティーラ村を砲撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村一帯、アンカーウィー村一帯を砲撃した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にある東ガーリヤ町で、住民数十人が、軍の検問所の撤去を求めて抗議デモを行い、一部がアサド大統領の写真を焼くなどして抗議の意思を示した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県19件、ラタキア県4件、アレッポ県1件、ハマー県5件)確認したと発表した。
シリア政府によると、停戦違反は26件。
一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を17件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
AFP, July 16, 2021、ANHA, July 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 16, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 16, 2021、Reuters, July 16, 2021、SANA, July 16, 2021、SOHR, July 16, 2021などをもとに作成。
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