南アフリカの携帯電話会社MTNグループのラルフ・ムピタCEOは、今年上半期のシリアでの収益が一株当たりのヘッドライン収益10%減少したことを受け、シリアでの15年におよぶ事業を終了し、同国から撤退すると発表した。
MTNは、中東諸国からの撤退を目的とする中期計画のなかで、シリアを同地域の事業を売却に向けた準備を進めていたが、シリアでの事業は、アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏の訴追にかかる規制措置やライセンス返却に必要な経費などで「手に負えない」ものとなっていた。
マピタCEOによると、MTNシリアの株式の25%を保有するテレインヴェスト社は、残りの75%を6,500万ドルの購入を試みてきたが、同社はMTNグループのコンプライアンス・プロセスに対応しきれなかったという。
マピタCEOによると、シリア政府はライセンス返却料として1,000億シリアポンド(4,000万ドル)の支払いを求めており、また「我々が不当と考えている司法監督人の行動で事業を運営できなくなったことを踏まえて、我々は事業から撤退する決定をした」という。
AFP, August 12, 2021、ANHA, August 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2021、Reuters, August 12, 2021、SANA, August 12, 2021、SOHR, August 12, 2021などをもとに作成。
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