大統領選挙をめぐる動き(2014年5月11日)

6月3日に投票が予定されている大統領選挙の選挙戦が12日早朝に解禁となり、『ハヤート』(5月12日付)などによると、ダマスカス県内、ダマスカス・ベイルート国際幹線道路などに、アサド政権への支持を訴えるポスターが一斉に張られた。

ポスターには、「サワー」(共に)、「アッラー、シリア、我が人民のみ」、「我らがバッシャールよ、あなた以外では満足できない。心底からあなたに忠誠を誓う」、「バッシャール・アサドは我々の絶対的選択肢」、「眼の医師(アサド大統領のこと)に忠誠を誓うまで、瞳を閉じることはない。我々はあなたに忠誠を誓う、2014」などと書かれている。

なお、『ハヤート』(5月11日付)によると、アサド政権支持者は、大統領選挙戦が開始される1日前の11日未明に、フェイスブック(https://www.facebook.com/pages/%D8%B3%D9%88%D8%A7/236279589906989?fref=ts)、ツイッターなどに「サワー」と銘打ったページ、アカウントを開設し、選挙戦への準備を本格化させた。

またSANA(5月11日付)によると、マーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員、ハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣の2名の立候補者への支持を呼びかけるポスターも各所に張られた。

ハッジャール人民議会のポスターには「諸人民の意思は一局の意思より強い」、「シリアは…パレスチナのためにある」、「世俗的シリア」といったスローガンが、ヌーリー元国防大臣のポスターには「汚職撲滅を全体の進歩のために」スローガンが掲げられた。 

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

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SANA(5月11日付)によると、ヒムス県タッルカラフ市、ダマスカス郊外県キスワ市、サフナーヤー市、アシュラフィーヤト・サフナーヤー市、アレッポ市サビール地区、ハマー市、スワイダー市、スワイダー県カルバー村、タルトゥース市各所などで、軍による「テロとの戦い」と大統領選挙実施への支持を訴えるデモ集会が開かれ、数千人の市民が参加した。

デモ集会には、バアス党の地元幹部、人民諸組織・職業諸組合幹部らも参加した。

SANA, May 11, 2014

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大統領府は声明を出し、6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関して「民主的多元的選挙の雰囲気」に歓迎の意を示すとともに、「投票日に自由と透明性をもって立候補者1を選び、自らの意見を表明」するよう呼びかけた。

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外務在外居住者省は声明を出し、5月28日に予定されている大統領選挙の在外投票に関して、フランス政府が実施を拒否したため、フランス在住のシリア国民は選挙に参加できないと発表、遺憾の意を表明した。

SANA(5月11日付)によると、パリでは、フランス政府の姿勢に抗議し、在外居住者が抗議デモを行ったという。

SANA, May 11, 2014

SANA, May 11, 2014

AFP, May 11, 2014、AP, May 11, 2014、ARA News, May 11, 2014、Champress, May 11, 2014、al-Hayat, May 12, 2014、Kull-na Shuraka’, May 11, 2014、al-Mada Press, May 11, 2014、Naharnet, May 11, 2014、NNA, May 11, 2014、Reuters, May 11, 2014、SANA, May 11, 2014、UPI, May 11, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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