イドリブ県では、シリア人権監視団やANHA(10月15日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるカファルヤー町とマアッラトミスリーン市を結ぶ街道で、トルコ軍の車列の通過に合わせて道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、装甲車1輌が大破し、トルコ軍兵士2人が死亡、4人が負傷した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
シリア人権監視団によると、またトルコ軍部隊に随行していた反体制武装集団のメンバー少なくとも3人も負傷した。
この攻撃に関して、アンサール・アビー・バクル・スィッディーク連隊が声明を出し、関与を認めた。
声明の内容は以下の通り。
アンサール・アビー・バクル・スィッディーク連隊の一分隊が、イドリブ県北部のカファルヤー・マアッラトミスリーン市交差点で爆弾を仕掛けた車によって「NATOトルコ」軍の軍用車列を標的とした。アッラーのおかげで、これによって、装甲車1輌を破壊、中にいた者たちが死傷させた。
シリア人権監視団によると、重傷を負っていたトルコ軍兵士1人がその後12月9日に死亡した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(イドリブ県2件、ラタキア県2件、アレッポ県5件、ハマー県1件)確認したと発表した。
シリア政府によると、停戦違反は0件。
一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
AFP, October 15, 2021、ANHA, October 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 15, 2021、Reuters, October 15, 2021、SANA, October 15, 2021、SOHR, October 15, 2021、December 9, 2021などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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