クウェートの破棄院は、クウェート大学シャリーア学部の教授に対して、テロへの資金援助の罪で懲役7年、罰金7億ディーナール(232万米ドル)の有罪判決を下し、資産68万6000ディーナール(227万米ドル)を没収した。
また、この教授のほか複数名も同様の罰金刑を宣告され、資産を没収された。
この大学教授らは、テロへの資金援助と違法なテロ組織の支援を目的として、資金を集め、シリアに送金していた。
クウェートのメディアはこの大学教授の氏名を公開していないが、ハリージュ・オンライン(10月14日付)は、有罪判決を受けたのは、2014年に米財務省が制裁対象に指定したハーミド・アリー氏だと伝えた。
米財務省は、アリー氏が主にクウェートで数万ドルの資金を集め、シリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(現在のシャーム解放機構)に供与していると疑っていた。
一方、ドゥラル・シャーミーヤ(10月17日付)は、有罪判決を受けたのは、クウェートでもっとも著名な「シリア革命」支援者であるシャーフィー・アジャミー氏だと伝えた。
同サイトによると、クウェートの刑事裁判所は、2020年10月、アジャミー氏とその兄弟のテロ組織への資金援助や資金洗浄の容疑に対して無罪判決を下していたが、破棄院は「米国の圧力に屈するかたちで」判決内容を覆したという。
AFP, October 17, 2021、Alkhaleej Online, October 14, 2021、ANHA, October 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 17, 2021、Reuters, October 17, 2021、SANA, October 17, 2021、SOHR, October 17, 2021などをもとに作成。
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