アサド大統領は中国の習近平国家主席と電話会談を行い、二国間関係、両国協力の拡大の方途について意見を交わす(2021年11月5日)

アサド大統領は、中国の習近平国家主席と電話会談を行い、二国間関係、両国協力の拡大の方途について意見を交わした。

SANA(11月5日付)によると、会談で、両首脳は、両国関係を進展させることの重要性を確認、アサド大統領は、中国との関係が、国際的に支援されたテロや、生活のさまざまな側面に甚大な被害をもたらした包囲に対する国民の不屈の抵抗を支援するうえで中軸をなし、重要であると評価した。

アサド大統領はまた、シリアが、特に各地での治安状況を改善させるため、両国政府機関の関係を発展させるとともに、諸国家が互いにかかわり合い、諸国民と人類に共通する運命を結びつける新たな方途にして、経済と開発のための道である一帯一路構想に加わりたいという熱意を持っていると強調した。

さらに、シリア国民が国際社会において政治的に寄り沿い、中国は国際法、国際平和を遵守していること、シリアの領土の一体性、シリアに対するテロ戦争の収束に向けた努力を行っていることを高く評価していると表明した。

加えて、アサド大統領は、中国がシリア国民に多大な人道支援を行い、シリア国民を苛むテロや包囲のなかでその苦難を軽減してくれたことに謝意を示し、シリアがテロリスト、外国の占領軍から全土を解放するとともに、同時に、外国の干渉を排除し、政治的な当事者との対話プロセスを前進させ続け、完全なる安定に至る決意であると改めて強調した。

一方、中国が国連の正式な代表権を得てから50年の節目を迎えたことについて、中国人民の勝利と位置づけ、中国が国際社会において建設的役割を担い、世界の平和と発展に寄与することの重要性を示すものだとして祝意を示すとともに、世界が緊張や脅迫ではなく、平和と発展を必要しているなか、東南アジア、南シナ海地域の安定を打ち崩そうとする西側の動きに対抗する中国を支持すると強調した。

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これに対して、習国家主席は、復興と開発に向けたシリアの取り組みを着実に支援し、シリアとともに更なる共同の成果を実現する用意があるなどと表明した。

AFP, November 5, 2021、ANHA, November 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2021、Reuters, November 5, 2021、SANA, November 5, 2021、SOHR, November 5, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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