『ニューヨーク・タイムズ』紙(11月13日付)は、有志連合を主導する米軍が2019年にシリア南東部でダーイシュ(イスラーム国)に対して行った爆撃により、多数の女性と子供が犠牲になったにもかかわらず、事実究明調査を行っていないと伝えた。
同紙のリポートによると、この爆撃は、2019年3月18日にダーイシュ最後の支配地だったダイル・ザウル県バーグーズ村に対して米軍が行ったもの。
米空軍のF15-E戦闘機が、500ポンドとの爆弾1発を群衆に向かって投下、またその直後に逃げ惑う人々を狙って2,000ポンドの爆弾1発をさらに投下し、その場にいたほぼすべての人を殺害した。
殺害されたのは女性と子供で、その数は50~70人に達したという。
同紙は、米軍によるシリア領内での爆撃のなかで、最大の民間人犠牲者が出た事件の一つで、ある法務官が「調査を要する戦争犯罪の可能性がある」と指摘する一方、国務総省の独立監察官が調査を開始したが、調査結果を記した報告書の発表は滞り、この爆撃についての記述も削除されたと批判的に報じている。
AFP, November 13, 2021、ANHA, November 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 13, 2021、The New York Times, November 13, 2021、Reuters, November 13, 2021、SANA, November 13, 2021、SOHR, November 13, 2021などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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