イスラエル空軍がラタキア港のコンテナ・ターミナルをミサイル攻撃、イランから輸送されたミサイルが標的か?(2021年12月7日)

ラタキア県では、SANA(12月7日付)が軍筋の情報として伝えたところによると、イスラエル軍戦闘機が午前1 時23分にラタキア市南西の地中海沖上空からラタキア港内のコンテナ・ターミナルに対してミサイル多数を発射し、攻撃を行い、商業用コンテナ多数が炎上した。

その後、運輸省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/profile.php?id=100064584436235)などを通じて声明を出し、ラタキア港公社とラタキア国際コンテナ・ステーション社の社員らが、炎上したコンテナを撤去し、船荷の積み降ろしとコンテナの輸送作業を再開したと発表した。


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『エルサレム・ポスト』(12月7日付)は、ボスポラス海峡の船舶の動きを監視しているトルコのヨルク・イシュク氏のツイッターのアカウント(https://twitter.com/yorukisik)の書き込みなどに基づき、ミサイル攻撃は最近シリアに到着したイラン製のミサイルを狙ったと思われると伝えた。

イシュク氏は12月2日、米財務省が制裁対象としているコンテナ船アルタバーズ号がイランのバンダレ・アッバース市からラタキア市を経由してトルコのボスポラス海峡を通過し、黒海に入り、ルーマニヤのコンスタツィアに向かったと綴っていた。

イシュク氏はまた、イスラエル軍のミサイル攻撃の直後、アルタバーズ号は11月26日にラタキア市に到着、11月28日に出港したと書き込んだ。

さらに、攻撃はアルタバーズ号が貨物を荷揚げしたまさにその場所に対して正確に行われたと付言した。

AFP, December 7, 2021、ANHA, December 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2021、The Jerusalem Post, December 7, 2021、Reuters, December 7, 2021、SANA, December 7, 2021、SOHR, December 7, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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