アレッポ県では、ANHA(2月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のスムーキーヤ村、ウンム・クラー町、シャフバー・ダムを砲撃した。
また、トルコの占領下にあるバーブ市が砲撃を受け、6人が死亡、15人以上が死亡した。
これに関して、ANHA(2月2日付)は複数の地元筋の話として、シリア軍が同市を砲撃したと伝えた。
また、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、バーブ市への砲撃への関与を否定し、シリア民主軍に対する「濡れ衣はシリア人どうしを戦わせようとしてさまざまな事件を捏造し、犯罪を犯してきたトルコの諜報機関やその手先の悪事の一環」と非難した。
一方、SANA(2月2日付)は、トルコ軍、シリア国民軍とシリア民主軍との砲撃戦により、トルコの占領下にあるバーブ市の住宅街にロケット弾や砲弾多数が着弾し、住民10人が死亡、32人あまりが負傷したと伝えた。
バーブ市への砲撃に対して、トルコ軍はシャイフ・ナースィル(クルト・ワイラーン)村)に設置している基地からマンビジュ市近郊のヤーランリー村、サイヤーダ村に対して砲撃を行った。
また、タッル・リフアト市一帯、同市近郊のニーラービーヤ村、シャイフ・イーサー村、スムーカ村、シャフバー・ダムに対しても再び砲撃を加えた。
シリア人権監視団によると、この砲撃でシリア軍兵士3人が死亡した。
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ハサカ県では、ANHA(2月2日付)によると、バーブ市への砲撃を受けるかたちで、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマーリキーヤ(ダイリーク)市に近いアイン・ディーワール村を砲撃した。
この砲撃で、住民1人が負傷した。
トルコ軍はさらにシリア国民軍とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町、近郊のアサディーヤ村、ハドラーウィー村、タッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村、タッル・タムル町、タウィーラ村、クーザリーヤ村、M4高速道路沿線、タッル・シャンナーン村を砲撃した。
この砲撃により、アブー・ラースィーン町で女性1人が負傷したほか、ウンム・カイフ村でもシリア軍兵士1人が負傷した。
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ラッカ県では、ANHA(2月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるアイン・イーサー市一帯(穀物サイロなど)、同市近郊のアリーダ村、ズィヌービヤー村、アフダクー村、フーシャーン村、M4高速道路沿線を砲撃した。
トルコ軍はまた無人航空機(ドローン)1機でアイン・イーサー市近郊のカスル・ムーザー村を爆撃した。
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トルコ国防省はツイッターのアカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)などを通じて声明を出し、一連の砲撃戦でトルコ軍兵士1人が死亡したことを認めた。
兵士の死亡場所は不明。
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なお、シリア北部へのトルコ軍の一連の砲撃に先立って、トルコ軍は2月1日晩にイラクのニナーワー県にあるマフムール難民キャンプ(殉教者ルストゥム・ジャウディー・キャンプ)を爆撃し、民主統一党(PYD)に近い文民防衛部隊(Hêzên Parastina Civakî、HPC、ジャウハリー防衛部隊)の総司令部の発表によると、2人が死亡、数十人が負傷した。
アラビー・ジャディード(2021年8月22日付)によると、トルコ政府はイラク連邦政府に対して、1990年代にトルコから逃れた難民数千世帯が暮らすマフムール・キャンプ内でのクルディスタン労働者党(PKK)の活動を規制するよう迫ってきた。
AFP, February 2, 2022、ANHA, February 2, 2022、Arabi Jadid, August 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 2, 2022、Reuters, February 2, 2022、Roj News, February 2, 2022、SANA, February 2, 2022、SOHR, February 2, 2022、February 3, 2022などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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