アサド大統領は、「難民帰還に関する国際会議」第4回会合に出席するためにシリアに滞在していたロシアとドネツク人民共和国の合同使節団と会談した。
合同使節団は、シリア・ロシア議員友好委員会のドミトリー・サブリン議長(上院議員)が代表を務め、ドネツク人民共和国のナタリア・ニコロノヴァ外務大臣らが参加した。
会談で、アサド大統領はウクライナ東部のドンバス地方情勢に触れ、ロシアの軍事作戦についてウクライナのナチや過激派の犯罪から同地方の市民を守る行為だとして理解を示した。
これに対して、使節団は、シリアとの多方面で関係を強化したいとの意向を表明、ニコロノヴァ外務大臣はデニス・プシーリン大統領からの二国間の協力関係強化にかかる親書を手渡した。
親書を受け取ったアサド大統領は、歓迎の意を示し、両国関係強化に向けた取り組みを始めたいと述べた。
そのうえで、ウクライナやシリアでの大いなる戦いは、世界を自らの利益に沿って支配しようとする西側の覇権主義的な政策に対抗するものだと指摘、主権防衛に務める国々が関係を強化し、互いの姿勢を強化し、互いの国民の利益を実現する必要があると強調した。
これを受けて、使節団は、ドンバス地方で戦う国民とシリア国民の暮らしが似通っており、いずれも西側諸国が制裁を通じて両国経済を締め付けようとしていると応え、シリアとの経済関係の強化、シリア国民との文化的関係の構築が重要だと訴えた。
SANA(6月16日付)が伝えた。
AFP, June 16, 2022、ANHA, June 16, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2022、Reuters, June 16, 2022、SANA, June 16, 2022、SOHR, June 16, 2022などをもとに作成。
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