イドリブ県では、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が県内のキリスト教徒らと会談し、同機構の傘下にあるアムジャード広報機構がその時に撮影されたとされる写真を公開した。
会談が行われたのは、カニーヤ村、ヤアクービーヤ村、ジャディーダ村。
バラディー・ニュース(7月20日付)が複数筋の話として伝えたところによると、会談で、キリスト教徒住民らは、シャーム解放機構の部隊や外国人戦闘員らによって略奪された住居、商店、農地、土地を返還するよう求め、ジャウラーニー指導者は、接収した土地の一部については、シリア政府を支持して自らの手を地で染めることなく、現地に留まっている住民に対して返還することを約束した。
ジャウラーニー指導者はこれまでにも、「解放区」のキリスト教徒住民が宗教的な儀式を行うことを認めるとの立場を示している。
だが、「解放区」のキリスト教徒の大多数は、シャーム解放機構などのイスラーム過激派を主体とする反体制派の支配を嫌ったり、住居を没収されたりして、同地を去り、残っている住民のほとんどは老人だという。
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面談は、数日前に、県内の名士や民間人、シリア北西部の反体制派支配地(いわゆる「解放区」)の自治を委託しているシリア救国内閣の幹部らと相次いで会談し、救国内閣幹部との会談で以下の通り述べのがきっかけで住民の反発が強まっていたことを受けたもの。
シャーム解放機構、そしてその活動を引き継いでいるシリア救国内閣は、国民の性格や歴史にふさわしいスンナ派政体を建設することを計画している。
革命を軍事、あるいは治安に関わる考え方として限定するのは誤っている。なぜなら、スンナの民は、多数派だったにもかかわらず、強制移住や、スンナ派としてのアイデンティティが別のアイデンティティに置き換えられることで、存在の危機に直面していたからだ。これは体制が多くのイラン人やレバノン人といったシーア派を帰化させることで行われきた。
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イスタンブールを拠点とする反体制系サイトシリア・テレビ(7月20日付)、レバノンのムドン(7月23日付)などが伝えた。
AFP, July 25, 2022、Baladi News, July 20, 2022、ANHA, July 25, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2022、al-Mudun, July 23, 2022、Reuters, July 25, 2022、SANA, July 25, 2022、SOHR, July 25, 2022、Syria TV, July 20, 2022などをもとに作成。
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