北・東シリア自治局の内務委員会(内務省に相当)は、トルコ軍が8月6日にハサカ県カーミシュリー市工業地区に対して行った無人航空機(ドローン)での爆撃で、イラン北西部の「東クルディスタン」(ロジュハラート)から北・東シリアを訪れていたイランのクルド民族主義組織のクルディスタン自由生活党(Partiya Jiyana Azad a Kurdistanê、PJAK)の幹部が暗殺されたと発表した。
ANHA(8月10日付)が速報で伝えた。
イナブ・バラディー(8月10日付)が内務委員会(内務省に相当)の複数筋の話として伝えたところによると、殺害されたのはイラン人のユースフ・マフムード・ラッバーニー氏。
ラッバーニー氏は、シリア北東部での自治を視察するため、北・東シリア自治局支配地域を訪れていたという。
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クルディスタン自由生活党は、イランの北西部のいわゆる東クルディスタンの自治を目指して、2004年に結成された武装組織。
イラン人、トルコ人、イラク人、シリア人などからなる戦闘員約3,000人を擁する。
PKKとつながりが強く、イランにおける同組織の支部と目されている。
イラン、トルコはPJAKをテロ組織とみなしているほか、米国も2009年に財務省が大統領令第13224号に基づいて、「テロ組織PKKの管理下にある」と認定している。
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ラッバーニー氏の暗殺に関して、シリア人権監視団は複数筋の情報をもとに、トルコとイランの諜報機関の連携によってドローン攻撃が行われたと発表した。
AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、‘Inab Baladi, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022などをもとに作成。
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