国民解放戦線やその上部組織であるシリア国民軍に参加するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動に所属する4つの武装集団が声明を出し、活動を停止すると発表した。
活動停止を宣言したのは、イドリブ県で活動するウマル・ファルーク旅団(イドリブ)、アンサール・ハック大隊(マアッラトヌウマーン)、アフマド・アッサーフ大隊(ビンニシュ)、イスラームの暁旅団(カフルルーマ)の4組織。
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シャーム自由人イスラーム運動は9月に、アーミル・シャイフ総司令官(アブー・ウバイダ)が率いる指導部に反発するイーマーン旅団(ハマー)、ハッターブ旅団(ガーブ)、アーディーヤート旅団精鋭部隊(ガーブ)、シャーム旅団(ダマスカス)、ハムザ大隊(イドリブ)が同司令官の解任を一方的に宣言し、ユースフ・ハマウィー氏(アブー・スライマーン)を新たに総司令官に任命していた。
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活動停止を表明した4組織は、シャーム自由人イスラーム運動の精鋭部隊で、300人あまりの戦闘員を擁し、いずれもハマウィー氏を支持しているという。
また、これにより、既に活動を停止していた戦闘員と合わせて、シャーム自由人イスラーム運動の精鋭部隊の戦闘員80%あまりが活動を停止したという。
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なお、シャイフ総司令官が率いる指導部は11月初め、ジャービル・アリー・バーシャー前総司令官ら元幹部3人を含む司令官6人を除名し、組織内での対立が深まっていた。
シャイフ総司令官、アフマド・ダーラーティー副司令官ら現指導部の背後には、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者に近いハサン・スーファーン元総司令官がおり、彼らは10月のシャーム解放機構によるアレッポ県「オリーブの枝」地域、「ユーフラテスの盾」地域への進行に参加している。
活動を停止した4組織は、イドリブ県ザーウィヤ山地方でシリア軍と対峙している南部旅団に属していた。
4組織が活動を停止したことで、南部旅団の兵力は200人あまりとなったという。
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シリア・テレビ(11月2日付)などが伝えた。
AFP, November 9, 2022、ANHA, November 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2022、Reuters, November 9, 2022、SANA, November 9, 2022、SOHR, November 9, 2022、Syria TV, November 2, 2022などをもとに作成。
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