スワイダー県では、シリア人権監視団、スワイダー24(12月4日付)、ラースィド(12月4日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(12月4日付)、イナブ・バラディー(12月4日付)などによると、スワイダー市中心部の絞首台広場で、住民ら数十人が生活状況の悪化に抗議してデモを始め、広場の通行を遮断し、住民らにデモ参加を呼びかけた。
デモ参加者はまた、一部が県庁舎に投石を行い、舎内に押し入ったほか、治安部隊の車輌を含む自動車複数台に放火、アサド大統領の写真を破り、「シリア万歳、バッシャール・アサドは倒れる」などと連呼して、体制打倒を要求した。
デモ参加者が暴徒化したを受けて、警察、治安部隊が介入、発砲を行うなどして強制排除に乗り出し、若い男性1人が死亡、7人が負傷した。
弾圧を受けたデモ参加者は、絞首台広場からサイル広場に移動し、タイヤを燃やすなどして抗議行動を続けた。
また、一部がスワイダー市の警察署への突入を試み、その際に警察官1人が死亡した。
さらに、この動きに連帯するかたちで、デモ参加者は、ハズム村近郊でタイヤを燃やすなどして、首都ダマスカスとスワイダー市を結ぶ高速道路を封鎖した。
警察、治安部隊によるデモ強制排除に合わせて、シリア軍部隊がスワイダー市内各所に展開し、治安維持にあたった。
なお、事態収拾後、スワイダー県知事邸近くで中規模の爆発が2回発生した。
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内務省は、事態収拾後に以下の通り声明を出した。
12月4日午前11時30分頃、無法者の一団が、一部私用の武器を携帯し、スワイダー県スワイダー市の絞首台交差点脇でタイヤを燃やすなどして道路を封鎖、その後県庁舎に向かって無差別に発砲、中にいた職員や住民多数を負傷させたうえ、舎内に押し入り、窃盗破壊行為にいたり、建物や近くに駐車していた車に放火、警察署襲撃を試み、守衛がこれを阻止したものの、警察官(マフムード・サルマーウィー氏)が殉死した。
これらの法律違反者を追跡し、スワイダー県の安全と安定、市民の安全を妨害しようとするすべての者に対して法的措置を取ると強調した。
SANA(12月4日付)が伝えた。
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このほか、ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダーイル市近郊で何者かによって殺害されたと見られる女性の遺体が発見された。
AFP, December 4, 2022、ANHA, December 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2022、‘Inab Baladi, December 4, 2022、al-Rasid, December 4, 2022、Reuters, December 4, 2022、SANA, December 4, 2022、SOHR, December 4, 2022、al-Suwayda’ 24, December 24, 2022などをもとに作成。
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