シリア国防省は報道声明を出し、3月7日午前2時7分、イスラエル軍がラタキア県西の地中海上空からアレッポ国際空港に対してミサイル攻撃を行い、空港が物的被害を受け、利用不能となったと発表した。
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民間航空公社のバースィム・マンスール総裁は運輸省のHPなどを通じて声明を出し、アレッポ国際空港が利用不能になったことを受けて、同空港へのトルコ・シリア大地震の被災者への人道支援物資や救援物資の輸送を、ダマスカス国際空港と殉教者バースィル・アサド国際空港(ラタキア県)に振り分けると発表した。
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外務在外居住者省は声明を出し、「イスラエルの侵略は同政体とその行為のなかにもっとも醜い野蛮性と非人道性、国際人道法を含む国際法へのもっとも深刻で悪質は違反行為を反映したものだ」と非難、国際社会に対してこうした行為を非難するよう呼びかけた。
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バアス党シリア地域指導部は声明を出し、アレッポ国際空港に対するイスラエル軍のミサイル攻撃について、同じく「イスラエルの侵略は同政体とその行為のなかにもっとも醜い野蛮性と非人道性を反映したものだ」と厳しく非難した。
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イラン外務省のナーセル・カナアーニー報道官は、イスラエルがトルコ・シリア大地震の救援物資、人道支援物資の主要な搬入先になっているアレッポ国際空港を標的としたことを「人道に対する犯罪」と非難した。
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レバノンのシーア派最高イスラーム評議会のアリー・ハティーブ副議長は声明を出し、「シオニスト政体の野蛮性、傲慢さ、人間の価値観や規範のすべてへの敵意を再認識させる」行為として厳しく非難した。
以上、SANA(3月7日付)が伝えた。
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シリア人権監視団によると、ミサイル攻撃は2回にわたって行われ、シリア軍防空部隊が迎撃するも、少なくともミサイル3発が滑走路などに着弾、シリア軍士官3人と国籍不明の2人が死亡した。
「イランの民兵」がアレッポ国際空港周辺を掌握しているが、イランの貨物、武器弾薬庫は標的とされなかった。
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イスラエルのアルマ調査教育センターは、イスラエル軍のアレッポ国際空港に対するミサイル攻撃に関して、高性能兵器があることを示すとの情報に基づいて、あるいは空港に武器が搬入されることに備えた予防措置として行われた可能性があると発表した。
同センターによると、「イランの民兵」はジャッラーフ航空基地に展開していた部隊の一部が撤退を始め、アレッポ国際空港に隣接するナイラブ航空基地に無人航空機(ドローン)を貨物車輌に積んで移動させていたという。
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ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、イスラエル軍のミサイル攻撃に関して、3月7日午前2時2分から2時13分にかけて、地中海東部からイスラエル空軍のF-16戦闘機4機がアレッポ国際空港に併設されているナイラブ航空基地にミサイル攻撃を行い、滑走路とレーダーが損傷し、空港が利用不能となり、外国からの人道支援物資の搬入も停止したと発表した。
AFP, March 7, 2023、Alma Research and Education Center, March 7, 2023、ANHA, March 7, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 7, 2023、Reuters, March 7, 2023、SANA, March 7, 2023、SOHR, March 7, 2023などをもとに作成。
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