北・東シリア自治局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区の総評議会のワラート・マアムー共同議長は、イラク・クルディスタン地域政府の支配下にあるイラクのスライマーニーヤ市の住民らから寄せられた支援物資を積んだ貨物車輌25輌が、シリア政府支配地と北・東シリア自治局支配地を隔てるアレッポ県ターイハト・トゥワイマート村の通行所でシリア政府側の通過許可を得られずに、足止めにあってから7日が経っていることに関して、ANHA(3月14日付)に対し、「ダマスカスの政府は、住民を裏切った…。住民が必要としている食料物資、燃料、薬、子供用のミルクの搬入を認めなかったし、今も認めていない」と非難した。
AHHAによると、シリア政府側は物資の25%を北・東シリア自治局の支配地であるアレッポ市シャイフ・マクスード地区、アシュラフィーヤ地区、タッル・リフアト市一帯地域(シャフバー地区)に搬入することについては認めているものの、残りの75%を引き渡すよう求めており、そのことが車輌足止めの原因となっている。
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北・東シリア自治局の社会問題労働委員会のファールーク・マーシー共同議長は、ターイハト・トゥワイマート村に設置されている通行所で声明を出し、シリア政府が車輌の通過を認めなかったとして、物資を引き上げることを決定したと発表した。
マーシー共同議長は、声明のなかで、車列の通過を認めないシリア政府の姿勢は、国連や国際機関の決定に反しているとしたうえで、「ダマスカス政府が支援を政治利用する姿勢をとり、被災した住民に物資を届けることを妨げたことで、すべての交渉チャンネルにおいて、シリア政府を説得する試みは失敗した」と非難、車列の引き上げを余儀なくされたと説明した。
AFP, March 14, 2023、ANHA, March 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 14, 2023、Reuters, March 14, 2023、SANA, March 14, 2023、SOHR, March 14, 2023などをもとに作成。
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