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米国は英国とともに「アサド体制」とカプタゴンの製造・密売を支援するシリアとレバノンの個人・団体をシーザー法の規程などに基づいて制裁対象に加えたと発表(2023年3月28日)

米財務省は声明を出し、英国と連携して、「シリアのバッシャール・アサド体制」とカプタゴンの製造・密売を支援しているシリアとレバノンの個人・団体を、シーザー・シリア市民保護法の規程などに基づいて制裁対象に加えたと発表した。

声明によると、カプタゴンの取引は10億ドル規模に及ぶと推定され、その輸出にはレバノンのヒズブッラーとつながりがある密輸業者も関与、制裁により、アサド家によるカプタゴンの違法な取引、シリアの抑圧的な体制のための資金調達を抑止する狙いがあるという。

制裁対象となった個人・団体は以下の通り:

シリア人

  • ハーリド・カッドゥール:マーヒル・アサド少将に近いビジネスマン。マーヒル・アサド少将が指揮するシリア軍第4師団はカプタゴンの密輸などを主導しているとされる。
  • サーミル・カーミル・アサド:アサド大統領のいとこで、ラタキア県でカプタゴン製造に関与。
  • ワスィーム・バーディー・アサド:アサド大統領のいとこで、シリア軍第4師団を支援。
  • イマード・アブー・ズライク:ダルアー県で活動していた自由シリア軍(ヤルムーク軍)の元司令官で、2018年にシリア政府との和解に応じ、軍事情報局傘下の民兵を指導している。ナスィーブ国境通行所(ダルアー県)を経由した密輸に関与。

レバノン人

  • ハサン・ムハンマド・ダックー:シリア国籍も有し、「カプタゴン王」と呼ばれている。シリア軍第4師団、ヒズブッラーとつながりが強いとされる。2021年にレバノンで逮捕。
  • ハサン・ダックー貿易:密輸に関与。
  • イスラー輸出入社:密輸に関与。
  • ヌーフ・ザイタル:シリア軍第4師団、ヒズブッラーとつながりが強いとされる。

AFP, March 28, 2023、ANHA, March 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 28, 2023、Reuters, March 28, 2023、SANA, March 28, 2023、SOHR, March 28, 2023などをもとに作成。

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