イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は午前5時24分、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、速報として、シリアからイスラエルに向かってロケット弾3発が発射されたことが検知され、うち2発がイスラエル領内に入り、1発が空地に着弾、もう1発が防空兵器に迎撃されたのを受けて、イスラエル軍がシリア領内への爆撃を継続している、と発表した。
午前6時00分にも、速報として、イスラエル軍戦闘機複数機が第4師団の軍事複合施設、さらにはシリア軍のレーダー1ヵ所と砲台複数ヵ所などの追加の標的を爆撃したと発表した。
また、この爆撃に先立って、イスラエル軍の無人航空機(ドローン)は、ロケット弾攻撃に使用されたシリア領内の発射基複数ヵ所を爆撃したとも付言した。
さらに、一連の爆撃が、シリア領内からイスラエルへのロケット弾の発射への対抗措置で、シリア領内で起きていることの責任はシリア軍にあり、イスラエルの主権侵害の試みは認められないと強調した。
午前7時37分には、速報として、イスラエル軍のドローンがシリア領内のロケット弾発射台を爆撃し、破壊したとする映像を公開した。
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シリア人権監視団によると、イスラエル軍機がミサイル攻撃を行ったのは、スワイダー県西部のレーダー大隊基地、占領下のゴラン高原に隣接する第90旅団基地、ダルアー県東部の第52師団基地、ヤルムーク渓谷内の複数ヵ所。
イスラエル軍は合わせて、占領下ゴラン高原からダルアー県とクナイトラ県の農村地帯を砲撃した。
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一方、シリア軍筋は報道声明を出し、9日午前5時頃、イスラエル軍が占領下のゴラン高原上空から南部地区の複数ヵ所を狙ってミサイル多数を発射、シリア軍防空部隊が迎撃し、ミサイルの一部を撃破したが、若干の物的被害が出たと発表した。
SANA(4月9日付)が伝えた。
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イスラエルのチャンネル13(4月9日付)は、この爆撃に関して、アサド大統領の弟のマーヒル・アサド少将が司令官を務めるシリア軍第4師団の拠点が標的となったと伝えた。
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イスラエルのニュース1(4月10日付)は、シリア領内からの攻撃が続いた場合、イスラエル軍がマーヒル・アサド少将が管理する麻薬製造取引関連の施設を標的にすることを検討していると伝えた。
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イスラエルのアルマー研究教育センターが9日に発表したところによると、シリア領内からのロケット弾攻撃は、パレスチナ人民兵組織のクドス旅団と、「南部レバノン」を名乗る民兵によるものと見られると発表した。
イスラエル軍はダルアー県のナーフタ町、イズラア市、クナイトラ県のバアス市などに向けてミサイル8発を発射した。
AFP, April 9, 2023、Alma Research and Education Center, April 9, 2023、ANHA, April 9, 2023、Channel 13, April 9, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 9, 2023、News 1, April 10, 2023、Reuters, April 9, 2023、SANA, April 9, 2023、SOHR, April 9, 2023などをもとに作成。
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