『ワシントン・ポスト』(4月20日付)は、マサチューセッツ州空軍兵士のジャック・テイシェイラ容疑者がチャットアプリのディスコードを通じて漏洩したとされる情報資料のなかから、これまでに報告されてない最高機密の諜報文書を発見し、そのなかにウクライナの軍情報機関(国防省情報総局)がシリアに駐留するロシア軍に対してクルド民族主義者を秘密裏に支援して、攻撃を行う計画を立てていたことが示されていたと伝えた。
機密文書によると、昨年12月の計画策定に際して、情報総局の高官らは、無人航空機(ドローン)を使用してワグネル・グループ社の部隊に「小規模」あるいは限定的な攻撃を加えようとしていた。
また、攻撃を実行するにあたっては、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を教練し、シリア民主軍側は、計画策定が開始された昨年冬、ウクライナのこの作戦を支援する代わりに、作戦への関与が秘匿されることの保証を求めるとともに、北・東シリア自治局の支配地内でのロシア軍の拠点への攻撃を拒否した。
この文書について、シリア民主軍のファルハード・シャーミー報道官は事実ではないと否定している。
一方、キリーロ・ブダノフ情報総局長は記事の内容について今のところコメントしていない。
AFP, April 20, 2023、ANHA, April 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2023、Reuters, April 20, 2023、SANA, April 20, 2023、SOHR, April 20, 2023、The Washington Post, April 20, 2023などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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