バアス党の最高意思決定機関である中央指導部の書記長を務めるアサド大統領は、拡大中央委員会などでの選挙を監督するために12月20日に選出された最高委員会(党高等選挙委員会)のメンバーと会合を開き、同委員会が最近行った党支部や各県の視察や面談に際して、党員から受けた選挙の手続きにかかる質問への回答内容、選挙の公正性や代表制を確保するために規則面での精査や見直しが必要と思われる点についての説明を受けた。 アサド大統領は会合において、委員会に対して高い責任を示し、支部の党員との透明で豊かな対話プロセスを運営するよう述べた。 また、選挙監視の経験の成否は、拡大大会に先立って党内のさまざまなレベルで実施される投票において培われるもので、この経験が民主的プロセスの一部となるとしたうえで、自分たちがこの経験の透明性と成功の要件を築いていかなければならないと強調した。 さらに、科学的且つ正確に今回の経験を評価する必要があり、規則を運用するにあたって生じるかもしれない齟齬について修正するよう述べた。 会合では、選挙プロセス実施にかかる方法論、各支部視察に際して得られた主要な新課題、支部毎の特殊事情やそれが規則に与える影響などについて議論がなされた。 委員会からは、一部の県の支部に存在する非正規党員が、拡大大会の代表制に与える影響などについての問題提起があった。 また、支局レベルでの当選者が支部レベルでの選挙での立候補を辞退する権利、この権利行使にかかる手続きなどについても問題提起がなされた。 委員会は、これらの問題への対応を党内の選挙開始までに確定し、発表することになる。 SANA(1月27日付)が伝えた。 AFP, January 27, 2024、ANHA, January 27, 2024、'Inab Baladi, January 27, 2024、Reuters, January 27, 2024、SANA, January 27, 2024、SOHR, January 27, 2024などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.