シリア人権監視団によると、22日夜明け前、首都ダマスカス一帯をイスラエル軍が空爆し、複数回の爆発音が確認された。 爆撃は、ダマスカス郊外県のマアダミーヤト・カラムーン町とクタイファ市の間の地域にある「イランの民兵」の陣地や貯蔵施設複数ヵ所を狙ったものだったという。 また、この爆撃の数時間後、イスラエル軍が首都ダマスカス一帯を再び爆発、4回の爆発音が確認された。 爆撃の標的となったのは、サイイダ・ザイナブ町とバフダリーヤ村の間に位置する防衛工場やダマスカス国際空港の近くにあるレバノンのヒズブッラーの農場。 車輛2台が入った直後に爆撃があり、農場内の発電所1ヵ所、灯油の入ったドラム缶複数本が爆発した。 この2度目の爆撃により、ヒズブッラーとともに活動するシリア人2人が死亡した。 いずれもイエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)によるイスラエル南部のエイラート市一帯への弾道ミサイル攻撃への報復と見られる。 ** 国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy)を通じて声明を出し、イスラエル軍が午後3時15分、占領下のシリア領ゴラン高原方面から首都ダマスカス一帯の複数ヵ所を狙って爆撃、シリア軍防空部隊がこれを迎撃したものの、ミサイル1発が着弾し、若干の物的損害が出たと発表した。 SANA(11月22日付)が伝えた。 ** ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、イスラエル軍の爆撃で4人が死亡したと発表した。 AFP, November 22, 2023、ANHA, November 22, 2023、'Inab Baladi, November 22, 2023、Reuters, November 22, 2023、RIA Novosti, November 22, 2023、SANA, November 22, 2023、SOHR, November 22, 2023などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.