シリア人権監視団は、シャーム解放機構の支配下にあるシリア北西部で救急車輌の支援が行われなくなり、患者や負傷者の搬送が困難になっていると発表した。 同監視団によると、これは、複数の機関がこれまで行ってきた資金援助が途絶えたことによるもの。 複数の機関の具体的な組織名などは不明だが、救急車輌の運転手として働くM.R.氏によると、支援は2023年初め頃からシリア北西部の複数の病院への支援が減少し始め、最終的には途絶えた。 運転手の給与は半減したのち、最終的に未払いとなり、車輌を動かすためのガソリンの配給もストップしたという。 また、ハマー県の農村地帯で救急車輌の運転手をしているという'A.M.氏も、支援が途絶えたことで、患者は通院するために車代を自腹で支払うことを余儀なくされ、そのことが経済的負担になっていると証言した。 AFP, July 20, 2023、ANHA, July 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 20, 2023、'Inab Baladi, July 20, 2023、Reuters, July 20, 2023、SANA, July 20, 2023、SOHR, July 20, 2023などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.