サンクトペテルブルクでG20サミットが開催され米国が準備を進める軍事介入の是非をめぐって激しい議論が交わされる、安倍首相は「(化学兵器使用が)アサド政権に責任があるのは明らか」と断言(2013年9月5日)

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反体制勢力の動き

『ラアユ』(9月5日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長が、アレッポ県ハーン・アサル村での反体制武装集団による化学兵器使用の調査を指揮していたアレッポ県法医学委員会のアブドゥッタウワーブ・シャフルール委員長を連れて、米ワシントンDCに向かったと報じた。

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クッルナー・シュラカー(9月5日付)は、アリー・ハビーブ元参謀長が「無事、シリア国外に到着した」と報じた。

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シリア侵害文書センターを名乗る組織は、軍が制圧したイドリブ県アリーハー市での先週の死者数が482人にのぼり、うち67人が子供だったと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はイギリスを訪問し、ウィリアム・ヘイグ外務大臣らと会談した。

同連立が出した声明によると、会談でジャルバー議長は、化学兵器使用という「レッドライン」を越えたアサド政権に対して「国際社会が断固たる姿勢」を示すよう求めたという。

『ハヤート』(9月7日付)によると、これに対して、ヘイグ外務大臣は、連立を「シリア国民の唯一の正統な代表」として支持する意思を改めて示す一方、「危機解決の最善策は政治的解決だ」と応えたという。

またヘイグ外務大臣は、英国が現時点において自由シリア軍に武器を供与していないと述べた。

シリア政府の動き

ギリシャ・カトリック教会アンチオキア(アンタキア)総大司教のグレゴリウス3世ラッハームは、テレ・ルミエール・チャンネル(9月5日付)に、反体制武装集団がダマスカス郊外県のマアルーラー市で4日、「破壊、暴力、テロ」を行ったと非難した。

総大司教によると、反体制武装集団は、マアルーラー市の軍検問所を襲撃し、兵士全員を殺害、また市内の教会2カ所や住宅に迫撃砲弾が着弾し、被害を受けたという。

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ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長は欧州議会議長宛に書簡を送り、議長自身ないしは使節団をシリアに派遣し、化学兵器使用に関する国連調査団による調査を検証するよう呼びかけるとともに、議会の影響力を行使して、シリアに対する軍事攻撃を阻止するよう求めた。

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クッルナー・シュラカー(9月5日付)は、アサド政権を支持するイスラーム教のウラマーらが、9月9日に予定されているとされる米議会でのシリア軍事攻撃決議案採決に合わせて、断食と礼拝を行い、攻撃反対の意思を示すよう呼びかけていると報じた。

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シリア共産党ニムル派(旧ファイサル派)のワリード・ズウビー人民議会議員はスカイ・ニュース(9月5日付)に、米国がシリアに軍事攻撃したらどのように報復するかとの問いに、「アンマン、リヤド、アンカラ、アタテュルク・ダム、テルアビブが最後の日となり、中東は火獄と化し、世界が最後の日になるだろう」と答えた。

国内の暴力

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、西部郊外に位置するスーマリーヤ地区の工業研究センターで、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、複数名が死傷した。

同監視団によると、このセンターが軍によって使用されていたかどうかは不明だという。

またカーブーン区、ジャウバル区で、軍と反体制武装集団が交戦、軍が砲撃を加えた。

一方、LBCI(9月5日付)は、4日に「シャームの民のヌスラ戦線」の襲撃を受けたマアルーラー市周辺で、軍と反体制武装集団が交戦を続けたと報じた。

他方、SANA(9月5日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またティジャーラ地区、ドゥワイラア地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民3人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市、サイイダ・ザイナブ町、ムウダミーヤト・シャーム市、スバイナ町などで、軍と反体制武装集団が交戦、軍が砲撃を加えた。

一方、SANA(9月5日付)によると、ムライハ市、ハルマラ市、フサイニーヤ町、フジャイラ村、ズィヤービーヤ町、シャイフーニーヤ村、ダイル・サルマーン市、ダーライヤー市、ダルバ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ハッラーブ・スィヒム村が軍の砲撃を受ける一方、ウンム・マヤーズィン町で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(9月5日付)によると、ダルアー市、ナワー市、ダーイル町、東ムライハ町、西ムライハ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、山間部(反体制勢力によるとクルド山)で軍と反体制武装集団が交戦、またサルマー町が軍に、スィッラ村の軍の拠点が反体制武装集団によって砲撃された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、タフタナーズ市、マアッラト・ヌウマーン市、カフルルーマー村、サラーキブ市、カフルナブル市を、軍が砲撃・空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がマアーッラト・アルティーク山の軍拠点、ヌッブル市、ザフラー町を手製の迫撃砲で砲撃する一方、クワイリス航空基地周辺、バヤーヌーン町を軍が空爆・砲撃した。

またナイラブ航空基地近くで、軍と反体制武装集団が交戦した。

さらにドゥワイリーナ村、ジブリーン村をイラク・シャーム・イスラーム国が手製のロケット弾などで砲撃し、軍と交戦した。

このほか、アフリーン市で爆発が発生した。

一方、SANA(9月5日付)によると、マーイル町、ズィヤーラ村、ブンヤーミーン村、ハーン・アサル村、クワイリス村、ラスム・アッブード村、ナスルッラー村、ハターバート村、アレッポ市ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ムシャイリファ村、ユースフィーヤ村、カルフーク村で、民主統一党人民防衛隊が、イラク・シャーム・イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

またクッルナー・シュラカー(9月5日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が3日、ラアス・アイン市で身柄拘束していたクルド人男性10人、女性2人を、民主統一党人民防衛隊との「捕虜交換」の一環として釈放した。

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ヒムス県では、SANA(9月5日付)によると、フーシュ・ハッジュー村、タルビーサ市、ヒムス市各所、アイン・フサイン村、アーミリーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

BRICs諸国が、ロシアのサンクトペテルブルクでのG20に先だって首脳会議を行い、シリア情勢などへの対応について協議した。

『ハヤート』(9月6日付)は、首脳会議でロシアが、米国の軍事攻撃に強く反対の意思を表明することを求めたが、ブラジルとインドが慎重な姿勢を示し、共同声明にロシアの主張が盛り込まれることはなかったと報じた。

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ドイツのギド・ヴェスターヴェレ外務大臣は、8月21日のダマスカス郊外での化学兵器使用疑惑に関して、国際刑事裁判所での追求をめざすと述べ、国連安保理に働きかけを続ける意思を示した。

ヴェスターヴェレ外務大臣は、ロシアのサンクトペテルブルクでセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談し、シリア情勢を協議し、シリア情勢の正常化と政治的解決をめざすことを確認した。

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イギリスのデヴィッド・キャメロン首相は、BBC(9月5日付)で、シリアのダマスカス郊外県グータ地方で採取したサンプルを国防省において検査した結果、サリン・ガスの反応が検出されたことを明らかにした。

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『ハヤート』(9月6日付)によると、国連安保理諸国の非公式会合がニューヨークで開かれ、米国が常任・非常任理事国の代表に対して、ダマスカス郊外県でのアサド政権の化学兵器使用を裏付ける証拠を提出・回付した。

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AFP(9月5日付)は、米高官の話として、バラク・オバマ政権が、シリアの反体制勢力への武器供与にかかる任務を、これまで「極秘に」担当してきたCIAから国防総省に移管することを検討している、と報じた。

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中国財務省の朱光耀次官は、G20に関する記者会見で、米国が準備しているシリアへの軍事攻撃が石油価格の高騰など世界経済に悪影響を及ぼすとし、反対の意を示した。

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G20出席のためロシアのサンクトペテルブルクを訪問中の安部晋三内閣総理大臣は、バラク・オバマ米大統領と会談し、シリア情勢などについて協議した。

安部首相は会談のなかで、シリアへの軍事攻撃を準備しているオバマ大統領に「重い決意と受け止めている。化学兵器使用は断じて許されない。アサド政権に責任があるのは明らかだ」と伝えた。

また「大統領の考えは理解している。非人道的行為を食い止める米国の強い責任感に敬意を表したい」とも述べた。

安倍首相はまた、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領との会談し、同じくシリア情勢などについて協議した。

安倍首相は会談のなかで、シリアにおいて化学兵器が使用された可能性が極めて高く、その使用は許されないとの立場を伝えたのに対して、プーチン大統領は21日の化学兵器攻撃がアサド政権によるものではないとの認識を示した。

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ロシアのサンクトペテルブルクで主要20カ国地域首脳会議(G20サミット)が開催された。

議長国ロシアのヴラジミール・プーチン大統領の提案により、夕食会でシリア情勢が取り上げられ、各紙によると、米国が準備を進める軍事介入の是非をめぐって激しい議論が交わされた。

夕食会は深夜2時まで4時間にわたって行われた。

議論に参加したイタリアのエンリコ・レッタ首相はツイッターへの書き込みで「シリア問題について(各国の)亀裂が証明された」と明かした。

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ヘルマン・ファン・ロンパイ欧州理事会常任議長(大統領)はG20出席のために訪問中のロシアのサクトペテルグルグで記者会見を開き、シリア情勢に関して「武力では問題は解決しない」と明言し、軍事攻撃を進める米仏を批判した。

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サマンサ・ポワー米国連大使は記者団に対し、シリアでの紛争をめぐって国連安保理が機能不全に陥っているとし、ロシアが「安保理を人質に取り、国際的な責任を回避し続けている」と批判した。

また「アサド大統領が化学兵器の備蓄のほんの一部しか使っていない」と指摘し、再使用阻止のための軍事攻撃の正当性を主張した。

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AFP(9月5日付)によると、ロシア海軍の偵察艦など軍艦艇3隻がトルコのボスポラス海峡を通過し、シリア沖の地中海東部海域に向かった。

インテルファクス通信は、1日にロシア国海艦隊に所属する3隻がセバストポリ軍港(ウクライナ)を出港したと報じていた。

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『ウォール・ストリート・ジャーナル』(9月5日付)は、複数の米政府当局者の話として、イラン・イスラーム革命防衛隊のクドス軍団が、イラクの民兵組織に対して、米国のシリアへの軍事攻撃に備えて、バグダードで米関連施設などへの報復を準備するよう指示したと報じた。

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『ニューヨーク・タイムズ』(9月5日付)は、反体制武装集団が兵士7人を処刑・生き埋めにする2012年3月の映像を公開した。

http://www.nytimes.com/2013/09/05/world/middleeast/brutality-of-syrian-rebels-pose-dilemma-in-west.html?ref=todayspaper&_r=1&

AFP, September 5, 2013、Elaph, September 5, 2013、al-Hayat, September 6, 2013, September 7, 2013、Kull-na Shuraka’, September 5, 2013、Kurdonline,
September 5, 2013、LBCI, September 5, 2013、Naharnet, September 5, 2013、The New York Times, September 5, 2013、al-Ra’y, September 5, 2013、Reuters, September 5, 2013、SANA, September 5, 2013、Sky News, September 5, 2013、UPI, September 5, 2013、The Wall Street Journal, September 5, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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